関連人物一覧 -P-
Palin, Michael マイケル・パリン Pegg, Nicholas ニコラス・ペグ Perkins, Geoffery new! ジェフリー・パーキンス Pile, Stephen スティーブン・パイル Pinker, Steven スティーブン・ピンカー Pratchett, Terry テリー・プラチェット Priest, Christopher クリストファー・プリースト Proulx, E. Annie E・アニー・プルー Pryce, Jonathan ジョナサン・プライス
Palin, Michael マイケル・パリン 1943.5.5-
モンティ・パイソンのメンバーの一人。
メンバーの中でも一番「いい人」として知られるパリンだが、アダムスもそれを肯定する。「パイソンのメンバーには、グループの中で仲良し組と嫌い合っている組とがある。そのせいでいつもメンバーの誰と誰が喧嘩しているかという話になってしまうんだが、マイケルだけは別だ。マイクだけは、いついかなる時もメンバー全員に好かれていたよ」(Morgan,
p. 172)
パリン(と日本語で表記されることが多いが、実際の発音に合わせて書くならペリン、またはペイリンのほうが正しい)はヨークシャー州シェフィールド生まれ。オックスフォード大学に進学し、歴史を専攻する。在学中から学内のコメディ・サークルで活躍し、テリー・ジョーンズと知り合った。ジョーンズとの共同作品で高い評価を得て、大学卒業後も二人で活動を続け、ケンブリッジ組のクリーズ、チャップマン、アイドルにアメリカ人のテリー・ギリアムを加えた計6人でモンティ・パイソンを結成することになる。モンティ・パイソンとしての活動が下火になると、再びジョーンズと組むようになり、その代表作がBBCのコメディ『リッピング・ヤーン』(1977)である。(なお、この番組の一部でプロデューサーを務めたアラン・J・W・ベルが、後にテレビ・ドラマ版『銀河ヒッチハイク・ガイド』を担当することになる)。
近年は役者として多くの映画・テレビ番組に出演する一方、飛行機を使わないという条件で80日以内に世界一周を目指す『80日間世界一周』(Around
the World in 80 days)や、北極から南極までを地上で移動する『ポール・トゥー・ポール』(Pole
to Pole)といったドキュメンタリーの旅行番組も手がけている。
モンティ・パイソン以外の主な出演映画は以下の通り(ギリアムの映画にもジョーンズの映画にもクリーズの映画にも出演している辺り、アダムスの指摘通りパリンの人柄をしのばせるではないか)。
Jabberwocky (1977) 『ジャバーウォッキー』
Time Bandits (1981) 『バンデッドQ』
The Missionary (1992) 『ストップ・ザ・売春天国』
Brazil (1985) 『未来世紀ブラジル』
A Fish Called Wanda (1988) 『ワンダとダイヤと優しい奴ら』
American Friends (1991) 『オックスフォードの恋』
Wind in the Willows (1996) 『たのしい川べ』
Fierce Creatures (1997) 『危険な動物たち』
イギリスの俳優・演出家・脚本家。アダムスが脚本を書き、未完に終わった『ドクター・フー』のエピソード、Shada
が2002年にオーディオ・ドラマ化された時に、監督を務めた。
ペグが初めて『銀河ヒッチハイク・ガイド』を読んだのは、12歳の時だった。誕生日プレゼントとして本をもらい、あまりのおもしろさに最初から最後まで二時間ほどで一気に読んでしまったのだとか。
エクセター大学で英文学を専攻した後に、演技を学ぶ。イギリス各地のさまざまな劇場で、シェイクスピアからアガサ・クリスティまで、さまざまな作品で出演・演出する一方で、舞台用の脚本も書いている。1999年からはオーディオ・ドラマ版『ドクター・フー』の監督を手掛け、複数のドクター役の俳優と仕事をすることに('Shada' では8代目ドクターのポール・マッギャンを起用)。また、2005年から始まったテレビ・ドラマ『ドクター・フー』新シリーズでは、敵役エイリアン、ダーレクのオペレーターをこなしている。
この他に、多くのカルチャー雑誌に記事を寄稿し、デイヴィッド・ボウイに関する情報を網羅した The Complete
David Bowie の著者という顔も合わせ持つ。
Pinker, Steven スティーブン・ピンカー 1954.9.18-
進化心理学の学者で、現在はマサチューセッツ工科大学教授。アダムスは彼の著作を愛読していたらしい。2008年3月12日には、ロンドン・王立地理学協会で開催される第6回ダグラス・アダムス記念講演の講演者を務めた。演題は、"The
Stuff of Thought, Language as a Window into Human Nature"。
ピンカーは、カナダ・モントリオール生まれ。1976年にアメリカに移住し、1980年に市民権を取得。ノーム・チョムスキーの言語理論を踏まえて、ヒトにとって言語とは社会的・文化的なものではなく生得的に備わるもの(言語本能)であるという、言語生得説を提唱する。そして、初めて言語を本能とみなしたのがダーウィンであり、またダーウィンの自然淘汰による進化論こそが、人の言語本能に対する唯一の説明であるとも語る。
進化心理学とは、従来の行動主義心理学が生まれたばかりのヒトは「白い板」のようなもので、生まれてからの環境や教育によってすべてが決定するという考え方だったのに対し、ヒトもあくまで生物の一つと捉え、進化論的な視点からヒトの心理を探るというもの。分子生物学者リチャード・ドーキンスによる、生物の進化は自己複製を目的とする「利己的な遺伝子」によって説明できるという主張も、進化心理学の発展に寄与しているが、その一方でこのような進化論的人間観に異を唱える学者もまだ少なくない。
主な著作は以下の通り。
The Language Instinct (1994) 『言語を生みだす本能(上)(下)』 NHKブックス 1995年
How the Mind Works (1997) 『心の仕組み 人間関係にどう関わるか(上)(中)(下)』 NHKブックス 2003年
Words and Rules: The Ingredients of Language (1999)
The Blank Slate: The Modern Denial of Human Nature (2002) 『人間の本性を考える 心は「空白の石版」か(上)(中)(下)』 NHKブックス 2004年
Pratchett, Terry テリー・プラチェット 1948-
イギリスのユーモア・ファンタジー作家。
イングランド南部のビーコンズフィールド生まれ。ジャーナリストとして働くかたわら、児童書を執筆、1983年に出版した『ディスクワールド騒動記』で人気を博し、1987年から著作に専念することになった。1998年にはOBEに叙勲され、〈ディスクワールド〉シリーズの番外編『天才ネコモーリスとその仲間たち』で2002年度カーネギー賞を受賞している。現在は妻子と共にウィルトシャーに在住。
代表作〈ディスクワールド〉シリーズは、現在では計30作を越える。日本語に翻訳されたものの中では、2000年12月に発売された『伝説は永遠に 3』(ハヤカワ文庫)が一番手に入れやすい。この本には〈ディスクワールド〉シリーズの短編「海は小魚でいっぱい」とその解説が入っていて、それによると「イギリス全土で売られた書籍の一パーセントがプラチェットの本だったという報告のある年だったあるくらい」(p.485)に英米では人気があるとのこと。
その作風から、どうしてもアダムスと比して語られることが多いようで、実際『銀河ヒッチハイク・ガイド』の解説本を書いたニール・ゲイマンが1990年にプラチェットと共著を発表したりしているくらいだから、基本的なテイストは似ているのかもしれない。前記の短編しか読んでいない私には、「似ても似つかぬ(しかし、まったく似ていないとも言いきれぬ)」としか思えなかったが、〈ディスクワールド〉シリーズ第1作目についてBritish
Book News (June, 1985, p.329) には以下のような書評があった。
The spirit of Douglas Adams, meanwhile, is at play elsewhere, in The Colour of Magic by Terry Pratchett. It was inevitable that someone should make fun of sword-and-sorcery in the same way Adams has of science fiction.
ちなみに、slashdotのインターネット質問受付コーナーに寄せられた「プラチェットと比較されることについてどう思いますか」という質問に対して、2000年6月21日付けでアップロードされたアダムスの解答は「何とも言えない。プラチェットの本は読んだことがないから」だった。
プラチェットの主な著作は以下の通り(* はディスクワールド・シリーズ、** は児童書でJohnny Maxwell シリーズ)
The Carpet People(1971/92)
The Dark Side of the Sun(1976)
Strata(1981)
The Colour of Magic* (1983) 『ディスクワールド騒動記 1』 角川文庫 1991年
The Light Fantastic* (1986)
Equal Rites* (1987) 『魔道士エスカリナ』 三友社出版 1997年
Mort*(1987) 『死神の館』 三友社出版 1997年
Sourcery* (1988)
Wyrd Sisters* (1988) 『三人の魔女』 三友社出版 1997年
Pyramids* (1989) 『ピラミッド』 鳥影社 1999年
Truckers (1989) 『トラッカーズ 遠い星からきたノーム1』 講談社 1992年
Guards! Guards! * (1989)
The Unadulterated Cat(1989)
Eric*(1990)
Moving Pictures* (1990)
Diggers (1990) 『ディガーズ 遠い星からきたノーム2』 講談社 1992年
Wings (1990) 『ウィングス 遠い星からきたノーム3』 講談社 1992年
Reaper Man* (1991) 『刈り入れ』 鳥影社 2004年
Witches Abroad* (1991)
Small Gods* (1992) 『異端審問』 鳥影社 2000年
Lords and Ladies* (1992)
Only You Can Save Mankind** (1992)
Men at Arms* (1993)
Johnny and the Dead**(1993) 『ゴースト・パラダイス』 講談社文庫 1994年
Soul Music* (1994) 『ソウル・ミュージック』 鳥影社 2006年
Interesting Times* (1994)
Maskerade* (1995)
Johnny and the Bomb**(1995)
Feet of Clay* (1996)
Hogfather* (1996)
Jingo* (1997)
The Last Continent* (1998)
Carpe Jugulum* (1998)
The Fifth Elephant* (1999)
The Truth* (2000)
Thief of Time* (2001)
The Last Hero* (2001)
The Amazing Maurice and His Educated Rodents* (2001) 『天才ネコモーリスとその仲間たち』 あすなろ書房 2004年
Night Watch* (2002)
The Wee Free Men* (2003) 『魔女になりたいティファニーと奇妙な仲間たち』 あすなろ書房 2006年
Monstrous Regiment* (2003)
A Hat Full of Sky* (2004)
この他に、ニール・ゲイマンとの共著 Good Omens(『グッド・オーメンズ 上・下』 角川書房 2007年)がある。
イギリスのSF作家。アダムスは、BBCのテレビ番組『ドクター・フー』の脚本編集者を担当していた時期に、プリーストに番組の脚本執筆を依頼したことがある。
ちなみに、『銀河ヒッチハイク・ガイド』のラジオ・ドラマ第一シリーズに対するプリーストの評価は、「他のみんなが思っているほどに、この作品をおもしろいとも独創的だとも思わなかった。私には、ラジオ4の他のコメディ番組のほうがおもしろかったし、SFとしては少しも独創的ではない」。(Hitchhiker,
p. 123)
その正直な感想をアダムス本人にぶつけたかどうかは定かではないが、ともあれプリーストはアダムスの説得に応じて『ドクター・フー』の仕事を引き受けた。
が、1995年にSFXという雑誌に掲載されたプリーストへのインタビューによると、アダムスからの依頼で脚本を書いたものの、出来上がった頃にはアダムスは脚本編集者の仕事を辞しており、番組の人事編成の激震の影響で、結局プリーストの脚本は製作されないままに終わってしまった。
後に、プリーストは別の編集者から改めてもう一度『ドクター・フー』の脚本を依頼される。この時も、プリースト自身はきちんと脚本を書き上げ、脚本料も受け取るが、またしても番組内の人事改編のあおりを受け、3人の脚本編集者に自分の脚本をいじくり回されるわ、(プリーストいわく)作家と真剣に仕事をする気がない新しいプロデューサーに振り回されるわで、とうとう彼の忍耐が切れてしまい、こちらもまた幻の企画となる。
プリーストはマンチェスター生まれ。地元のパブリック・スクールを卒業後、16歳から会計士事務所で働き始め、勤務のかたわらSF小説を執筆する。1966年に短篇小説
"The Run" が雑誌「インパルス」に採用され、その後まもなく9年勤めた会計士事務所を退職した。
第一長編『伝授者』で注目を集め、1974年に発表した三作目の『逆転世界』で英国SF作家協会賞を受賞、また『イグジステンズ』は、クローネンバーグ監督によって映画化された。現在はSFというジャンルにとどまらず、イギリスの有望な作家の一人として高く評価されている。
主な著作は以下の通り。
Indoctrinaire (1970) 『伝授者』 サンリオSF文庫 1980年
Fugue for a Darkening Island (1972)
Invented World (1974) 『逆転世界』 サンリオSF文庫 1983年/創元SF文庫 1996年
Real-Time World (1974) 短編集
The Space Machine (1976) 『スペース・マシン』 創元SF文庫 1978年
A Dream of Wessex (1977) 『ドリーム・マシン』 創元SF文庫 1979年
An Infinite Summer (1979) 短編集
The Affirmation (1981)
The Glamour (1984) 『魔法』 早川書房 1995年
The Quiet Woman (1990)
The Prestige (1995) 『奇術師』 早川書房 2004年
The Extremes (1998)
Existenz (1999) 『イグジステンズ』 竹書房文庫 2000年
The Separation (2002) 『双生児』 早川書房 2007年
アメリカの作家。『銀河ヒッチハイク・ガイド』25周年記念本に関する公式サイトに彼女が寄せたコメント(For a few
years towels took on great importance in our house. But we never
found the right one.)から察すると、どうやら家族ぐるみで『銀河ヒッチハイク・ガイド』のファンらしい。
コネチカット州にて五人姉妹の長女として生まれる。父親は繊維工場の副社長、母親は画家だった。ヴァーモント大学、コンコルディア大学、モントリオール大学で歴史を学び、卒業後はフリー・ライターになる。離婚して三人の息子を一人で育てるかたわら主にハウツー本を出版していたが、1988年に初の短編小説集
Heart Songs and Other Stories を、1992年には初の長編小説 Postcards
を発表した。第二長編小説『港湾ニュース』は高く評価され、全米図書賞、ピュリッツァー賞など多くの賞を受賞、2001年には映画化された。また、2005年にはClose
Range, Wyoming Stories に収録されていた短編「ブロークバック・マウンテン」が映画化され、改めて1冊の本として再出版されている。
プルーの主な著作は以下の通り。
Heart Songs and Other Stories (1988)
Postcards (1992)
The Shipping News (1993) 『港湾ニュース』 集英社 1996年/『シッピング・ニュース』 集英社文庫 2002年
Accordion Crimes (1996) 『アコーディオンの罪』 集英社 2000年
Close Range, Wyoming Stories (1999) 短編集
That Old Ace in the Hole (2002) 『オールド・エース』 集英社 2004年
Brokeback Mountain (2005) 『ブロークバック・マウンテン』 集英社文庫 2006年
イギリスの俳優。ラジオ・ドラマ『銀河ヒッチハイク・ガイド』第12話で、ザーニウープと自動操縦装置の2役を演じた。また、2005年5月から始まる第4・5シリーズにも出演する予定。
が、もともとプライスに予定されていたのは宇宙の支配者役だった。彼がスタジオにやってきた時点で、アダムスがまだこの役の脚本を書き上げていなかったため、別の役を演じることを快く承諾してくれたらしい。(Original
Radio Script, p. 247)
北ウェールズ・ホリーウェル生まれ。大学で美術を学んだ後、奨学金を得て王立演劇学校(RADA)に進む。卒業後はロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの舞台に立つ一方、1977年にはブロードウェイに進出、『コメディアン』でトニー賞を受賞した。1991年にはミュージカル『ミス・サイゴン』(ロンドンでの初演は1989年)で2度目のトニー賞を受賞している。また、1976年の映画『さすらいの航海』でスクリーンデビューし、『キャリントン』(1995年)ではカンヌ映画祭主演男優賞を受賞した。ジェフリー・パーキンスいわく、「イギリスでも屈指の俳優」。(同、p.
247)
プライスの主な出演映画は以下の通り。
Voyage of the Damned (1976) 『さすらいの航海』
Breaking Glass (1980) 『ブレイキング・グラス』
Something Wicked This Way Comes (1983) 『何かが道をやってくる』
Brazil (1985) 『未来世紀ブラジル』
The Doctor and the Devils (1985) 『贖われた7ポンドの死体』
Haunted Honeymoon (1986) 『呪われたハネムーン』
Jumpin' Jack Flash (1986) 『ジャンピン・ジャック・フラッシュ』
Man on Fire (1987)
The Adventures of Baron Munchausen (1988) 『バロン』
The Rachel Papers (1989) 『レイチェル・ペーパー』
Glengarry Glen Ross (1992) 『摩天楼を夢みて』
The Age of Innocence (1993) 『エイジ・オブ・イノセンス』
A Business Affair (1994) 『恋の選択』
Shopping (1994) 『ショッピング』
Carrington (1995) 『キャリントン』
Evita (1996) 『エビータ』
Tomorrow Never Dies (1997) 『007/トゥモロー・ネバー・ダイ』
Ronin (1998) 『RONIN』
Stigmata (1999) 『スティグマータ/聖痕』
Very Annie Mary (2001) 『ベリー・アニー・メアリー』
The Affair of the Necklace (2001) 『マリー・アントワネットの首飾り』
What a Girl Wants (2003) 『ロイヤル・セブンティーン』
Pirates of the Caribbean: The Curse of the Black Pearl (2003) 『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』
De-Lovely (2004) 『五線譜のラブレター DE-LOVELY』
Brothers Grimm (2005) 『ブラザーズ・グリム』
Pirates of the Caribbean: Dead Man's Chest (2006) 『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』
The New World (2005) 『ニュー・ワールド』
The Moon and the Stars (2007)
Pirates of the Caribbean: At World's End (2007) 『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』
Leatherheads (2008) 『かけひきは、恋のはじまり』