映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』 

キャスト・プロフィール

『銀河ヒッチハイク・ガイド』映画化について
スタッフ・プロフィール

アーサー・デント

Martin Freeman マーティン・フリーマン 1971.9.8-

 イギリスの俳優。セントラル・スクール・オブ・スピーチ・アンド・ドラマを卒業後、主にイギリスのテレビを中心に活躍し、2001年に製作されたドキュメンタリー・タッチのコメディ・ドラマ、『The Office』のティム役でその名を知られるようになった。2003年のイギリス映画『ラブ・アクチュアリー』では、ラブ・シーンの代役(スタンドイン)を務める内気な青年役で出演している。2010年には、イギリスのテレビ・ドラマ『SHERLOCK(シャーロック)』のジョン・ワトソン役で再び脚光を浴び、三部作として2012年から順次公開されるピーター・ジャクソン監督の映画『ボビット』では、主役のビルボ・バギンズ役を務めている。

 地球最後の生き残りとなった、ごく平凡なイギリス人アーサー・デント。このとびきり有名な「どこにでもいる普通の男」を演じることになったマーティン・フリーマンは、ロビー・スタンプとのインタビューの中で、この役に最初はあまり乗り気ではなかったと語っている。彼の兄弟や義父が『銀河ヒッチハイク・ガイド』のファンだったせいで、テレビ・ドラマも観ていたし、本も拾い読みしたことはあったが、彼自身は格別熱心なファンではなかった上、彼の中ではアーサー・デントと言えばラジオやテレビで演じたサイモン・ジョーンズのイメージで固まっていたから、サイモン・ジョーンズと似ても似つかない自分は適役ではないと考えていたらしい。
 という訳で、最初にガース・ジェニングスら Hammer and Tongs の3人に会いに行った時も、どうせすぐに済むだろうとタカを括って、ガールフレンドを外の車の中で待たせていたのだとか。しかし、いざニック・ゴールドスミスやガース・ジェニングスらと実際に会ってみると、彼らの歓待で長時間話し込むことになる。フリーマン自身、彼らにとても好印象を持ちつつも、それでもまだ本当に自分が選ばれるとは思っていなかった。自分がさほどこの役に興味を持っていないことは見透かされているだろう、また、たとえ彼らが自分を気に入ってくれたとしても、ハリウッドの重役たちがアメリカではほとんど無名の英国人俳優を主役にすることを認めるはずはないだろう、と。
 実際、フリーマンの起用について、ジェニングスらはスタジオ側を説き伏せなければならなかった。オーディションを重ね、最終的にトリリアン役のズーイー・デシャネルとのスクリーン・テストを経てようやく決定となったそうだが、その甲斐はあったというべきだろう。フリーマンは、サイモン・ジョーンズの二番煎じでもなければアメリカ映画に出てくるステレオタイプの英国人にもならずに、「ごく平凡なイギリス人」を演じ切ったのだから。
 アーサー・デントを演じるにあたっては、『銀河ヒッチハイク・ガイド』の熱烈なファンでなかったことが効を奏したとフリーマンは語る。「この役を演じることになったときも、゛神さま、これが僕がずっと演じたかった役です!″って感激したわけじゃなかった。でも毎日、撮影現場でアーサー・デントを演じるのに、原作のクレイジーなファンだったらとてもやれなかったんじゃないかな。僕は原作者の賛美者という立場で参加したけど、それでよかったんだと思うよ」(『スターログ日本版』第25号、p. 39)。
 熱心なファンが多い原作の主人公を演じることについては特別な重圧は感じなかった(「小説やラジオ・ドラマを基づくとは言え、あくまで映画は映画として一つの解釈なんだし」(Film Tie-In Editon, p. 253))と答えつつ、それでも原作がアメリカナイズという形で損なわれる可能性にまで無関心だった訳ではない。「僕だって、もしこの作品が台無しにされたら、それもアメリカナイズされて駄目になってしまったら怒り狂う」(Film Tie-In Editon, p. 257)。が、幸いにして「でも、この点は心配しなくても大丈夫だと思う。クリエイティヴ・スタッフはみんな英国人だし、彼らはみんな原作を本当に愛しているからね。撮影現場にいても、スタッフたちの原作者ダグラス・アダムスへの敬意を感じることは何度もあったよ」(『スターログ日本版』第25号、p. 38)。
 撮影中は、他のキャスト達がさまざまな衣装に着替えるのに対し、フリーマンはずっとパジャマにガウン姿のまま。「撮影初日はトリリアンと出会う仮装パーティのシーンだったから、短パンにヘルメット姿だった。あれは良かったな。数日後には、こんなことを考えていた。『お、次はパジャマか。よしよし、もう2種類の衣装を着たぞ』。が、言うまでもなく、僕はそれから数ヶ月ずっと同じ衣装のままだった。『くそう、ザフォド役をやれば良かった』と思ったよ。あの役なら、ジェームズ・ブラウンよろしくじゃらじゃらといっぱい飾りの付いた衣装を着られるからね」(SFX #130, p. 51)。

 フリーマンの主な出演映画は以下の通り(* は声の出演)。

Ali G Indahouse (2002)  『アリ・G』
Love Actually (2003)  『ラブ・アクチュアリー』
Shaun of the Dead (2004) 『ショーン・オブ・ザ・デッド』
Pride (2004)*  『サバンナ スピリット 〜ライオンたちの物語〜』
Confetti (2006)  『コンフェッティ 仰天!結婚コンテスト』
Breaking and Entering (2006) 『こわれゆく世界の中で』
Dedication (2007)
The Good Night (2007) 『恋愛上手になるために』
Hot Fuzz (2007) 『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』
The All Together (2007)
Nightwatching (2007)  『レンブラントの夜警』
Nativity! (2009)  『マーティン・フリーマンの スクール・オブ・ミュージカル』
Wild Target (2010)  『ターゲット』
What's Your Number? (2011)  『運命の元カレ』
The Hobbit: An Unexpected Journey (2012)  『ボビット 思いがけない冒険』
The World's End (2013)  『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』
The Hobbit: The Desolation of Smaug (2013)  『ボビット 竜に奪われた王国』
The Hobbit: The Battle of the Five Armies (2014)  『ボビット 決戦のゆくえ』
The Eichmann Show (2015)  『アイヒマン・ショー/歴史を映した男たち』
Whiskey Tango Foxtrot (2016)  『アメリカン・レポーター』
Captain America: Civil War (2016)  『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
Ghost Stories (2017)  『ゴースト・ストーリーズ 〜英国幽霊奇談〜』
Black Panther (2018)  『ブラックパンサー』

 また、三谷幸喜の傑作戯曲『笑の大学』を英訳した舞台、The Last Laugh に喜劇作家役で出演し、2007年には検閲官役のロジャー・ロイド=パックと共に来日公演も果たした。


フォード・プリーフェクト

Mos Def モス・デフ 1973.12.11-

 アメリカのミュージシャン・俳優。ニューヨーク・ブルックリンに生まれ、アンダーグラウンド・ヒップホップの世界でアーティストとして活躍、他のアーティストとのアルバムにカメオ出演や共同製作として参加する。1999年には彼個人のアルバム Black On Both Side を発表し、高く評価された。その一方、近年は俳優としての活動も増えている。

 「ギルフォード生れではなく、ベテルギウスをめぐる小さな星の生れ」。映画の冒頭で唐突にそう切り出すアーサーの友人フォード役に、敢えて黒人ヒップホップアーティストのモス・デフがふさわしいのではと最初に考えたのは配役担当のスージー・フィッギスだった。フィッギスは、2003年8月にロンドンのロイヤル・コートで行われた Topdog/Underdog という2人芝居(初演は2001年のオフ・ブロードウェイ。この時はドン・チードルが演じた役をモス・デフが務め、相手役は初演と同じジェフリー・ライトだった)を観て、ニック・ゴールドスミスガース・ジェニングスに彼と会うよう薦める。
 モス・デフは、一般常識として『銀河ヒッチハイク・ガイド』のことは何となく知ってはいたが、実際に作品を読んだり聴いたり観たりしたことはなかったという。が、Hammer & Tong のミュージック・ヴィデオのファンではあった、と言うか彼らの作品とは知らなかったけれどブラーの「カフェ&TV」等は前から気に入っていたらしい。そして実際にニューヨークで二人と会ってみて、彼らの熱意や想像力、また真剣に仕事をしながらも同時に心から楽しんでいる様に好意を持った。
 フォードというキャラクターに関しては、何か事が起こるとそっくりそのまま受け入れる姿勢、嘆いたり裁いたりしないところが好きだという。また、ある面で意外に友誼に厚いところも。「フォードは友人に良かれと思うことがあれば手助けしたいと考えるけれど、でも決して感傷的にならない。エアロックに閉じ込められて宇宙に放り出される場面で、アーサーにハグしたいか訊いた時みたいに。マーティンのリアクションがおもしろいおかげで、ありきたりだったり説教臭くなったりすることなく、心温まるシーンになった」(Film Tie-In Editon, p. 273)。
 ザフォドとの関係で言えば、もともとモス・デフとしてはフォードをもっと奇抜なキャラクターとして演じるつもりだったのだが、サム・ロックウェル演じるザフォドを見て考えを変えた。「ザフォドが出てくることで、アーサーの物語におけるフォードの立場がはっきりし、彼は4人の中間地点に位置することになる。一つの映画に二人も奇人が登場したら、それは単なるバカ映画だ。映画の冒頭で、フォードはヘンな人に見えるけれど、ザフォドが出てくると今度はフォードがアーサーの立場になる。フォードはまさにアーサーとザフォドを繋ぐ橋の役目を果たすんだ」(Film Tie-In Editon, p. 277)。
 なお、フォード役を務めることになるまで『銀河ヒッチハイク・ガイド』を読んだことのなかった彼だが、作品の核となる部分を壊したくないとの思いから撮影中は毎日セットに本を持ち込んでいたとのこと。ロビー・スタンプによるモス・デフのインタビューの全容についてはこちらへ

 モス・デフの主な出演映画は以下の通り。

Where's Marlowe? (1999)  『マーロウを捜せ!』
Freestyle: The Art of Rhyme (2000) 『フリースタイル:アート・オブ・ライム』
Carmen: A Hip Hopera (2001)  『カルメン:ヒップ・ホペラ』
Monster's Ball (2001)  『チョコレート』
Showtime (2002)  『ショウタイム』
The Italian Job (2003)  『ミニミニ大作戦』
Block Party (2006) 『ブロック・パーティ』
Talladega Nights: The Ballad of Ricky Bobby (2006) 『タラデガ・ナイト オーバルの狼』
16 Blocks (2006) 『16ブロック』
Cadillac Records (2008) 『キャデラック・レコード 〜音楽でアメリカを変えた人々の物語〜』
Be Kind Rewind (2008) 『僕らのミライへ逆回転』
Begin Again (2013) 『はじまりのうた』
Life of Crime (2013) 『ライフ・オブ・クライム』


ゼイフォード・ビーブルブロックス

Sam Rockwell サム・ロックウェル 1968.11.5-

 アメリカの俳優。カリフォルニア生まれ。10歳で舞台デビューを果たし、その後も多くのテレビ・映画で活躍している。

 頭が二つで腕が三本の、銀河帝国大統領。宇宙船<黄金の心>号を盗んで銀河一のお尋ね者になるゼイフォード・ビーブルブロックスを演じたサム・ロックウェルは、当初フォード役をオファーされていた。
 初めてガース・ジェニングスニック・ゴールドスミスの二人にニューヨークで会ってフォード役の打診を受けた時、彼はまだ原作小説も脚本も読んでいなかった。後に、今度は脚本を読んでからロンドンで会い、フォードの台詞を読むついでに軽い気持ちでザフォドの台詞も読んでみたところ、二人の反応がとても良かったことは分かったが、自分では何がいいのかよく分からないままだったという。
 その時の様子について、ガース・ジェニングスはこう語る。「(ザフォド役の候補だった)ウィル・フェレルやビル・マーレイも素晴らしかったけれど、サムに会った途端、彼で決まりだと瞬時に分かった」(Premiere, p. 101)
 が、当のロックウェルの方は、本当に自分にザフォド役が回ってきたことに驚いた。「モスがフォード役に決定してから、しばらく二人から何の連絡もなかった。それから『君がザフォドに決まったよ』と言われて、
正直『はあ?』って感じだった。彼らがどうして自分にあの役をやらせようとしているのか、さっぱり分からなかったしね」(Starlog #337, p. 25)。
 配役決定当初は面食らっていたロックウェルだが、ミーティングを重ねるうちに確実に役柄をつかんでいった。「ビル・クリントンみたいな男で、エルヴィス・プレスリーでもある。それに少しばかりジョージ・W・ブッシュを織り込む。それより少しだけビル・マーレイを入れてみたり」(『ファンタジーワールド日本版 Volume 6』、pp. 82-83)。また、プレスリーはプレスリーでも「俳優ヴィンス・ヴォーン扮するプレスリー」なのだとか(ロックウェルとヴォーンは親しい友人同士)。
 映画版のザフォドは、一番有名な「頭が二つ」の設定そのものが原作と少々異なっていたりして、原作通りと言い難い面はある。が、そのような変更を加えつつも、ガース・ジェニングスが原作に忠実であろうとした箇所もあった。「第一に、ザフォドは人好きがするタイプだということ。第二に、ザフォドが天才なのかバカなのか、僕らのほうでは決めかねるということ。ザフォドはそういうふうに生きている。人好きがするサーファー野郎みたいなものかな。ともあれ、僕らはそこから始めることにしたんだ」(Starlog #337, pp. 25-26)。
 ちなみに、M・J・シンプソンはザフォドの二つ頭の設定変更を「致命的」(Hitchhiker's Guide, p. 125)と評した。勿論、最終的な判断は映画を観た観客一人一人に委ねられる訳だが、ロックウェルいわく、もしこの映画の続編製作が決定したら喜んで契約に応じるつもりだとか(Starlog #337, p. 27)。
 
 なお、ロックウェルの主な出演映画は以下の通り。『スリー・ビルボード』(2017年)で、アカデミー賞助演男優賞を受賞している。

Clownhouse (1988)  『マニアック1990』
Last Exit to Brooklyn (1989)  『ブルックリン最終出口』
Teenage Mutant Ninja Turtles (1990)  『ミュータント・タートルズ』
In the Soup (1992)  『イン・ザ・スープ 夢の降る街』
Light Sleeper (1992)  『ライト・スリーパー』
Mercy (1995)  『N.Y少女異常誘拐』
Glory Daze (1996)  『グローリー・デイズ〜旅立ちの日〜』
Lawn Dogs (1997)  『キャメロット・ガーデンの少女』
Safe Men (1998)  『セーフ・メーン』
Celebrity (1998)  『セレブリティ』
A Midsummer Night's Dream (1999) 『真夏の夜の夢』
The Green Mile (1999)  『グリーン・マイル』
Galaxy Quest (1999)  『ギャラクシー・クエスト』
Charlie's Angels (2000)  『チャーリーズ・エンジェル』
Heist (2001)  『ザ・プロフェッショナル』
Welcome to Collinwood (2002)  『ウェルカム トゥ コリンウッド』
Confessions of a Dangerous Mind (2002)  『コンフェッション』
Matchstick Men (2003)  『マッチスティック・メン』
The F Word (2005)
Joshua (2007)  『ジョシュア 悪を呼ぶ少年』
Snow Angel (2007)  『スノー・エンジェル』
The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford (2007)  『ジェシー・ジェームズの暗殺』
Choke (2008)
Woman in Burka (2008)
Frost/Nixon (2008)  『フロスト×ニクソン』
Moon (2009)  『月に囚われた男』
Gentlemen Broncos (2009)  『Mr.ゴールデン・ボール/史上最低の盗作ウォーズ』
Everybody's Fine (2009)  『みんな元気』
Iron Man 2 (2010)  『アイアンマン2』
Cowboys & Aliens (2011)  『カウボーイ&エイリアン』
The Sitter (2011)  『ピンチ・シッター』
Seven Psychopaths (2012)  『セブン・サイコパス』
The Way Way Back (2013)  『プールサイド・デイズ』
Better Living Through Chemistry (2014)  『禁断のケミストリー』
Digging for Fire (2015)  『新しい夫婦の見つけ方』
Poltergeist (2015)  『ポルターガイスト』
Mr. Right (2015)  『バッド・バディ!私とカレの暗殺デート』
Blue Iguana (2017)  『ブルーイグアナ 500万ポンドの獲物』
Three Billboards Outside Ebbing, Missouri (2017)  『スリー・ビルボード』
Vice (2018)  『バイス』
Jojo Rabit (2019)  『ジョジョ・ラビット』
Richard Jewell (2019)  『リチャード・ジュエル』


トリリアン

Zooey Deschanel  ズーイー・デシャネル 1980.1.17-

 アメリカの女優。
 カリフォルニア州ロサンジェルス生まれ。映画カメラマンの父と女優の母を持ち、舞台でキャリアを積んだ後、1999年に『マムフォード先生』で映画デビューを果たした。名前の由来は、J・D・サリンジャーの小説『フラニーとゾーイー』(Franny and Zooey)だが、この小説の「ゾーイー」は男性である。デシャネルが主演するテレビドラマ『New Girl 〜ダサかわ女子と三銃士』は、2011年に放送が始まり、2018年には第7シーズンを迎えた。

 宇宙船<黄金の心>号のただ一人の女性乗組員は、宇宙船を操縦できるただ一人の知性派でもある。そんなトリリアンを演じたデシャネルいわく、「<黄金の心>号の操縦マニュアルを読んでいる時が一番幸せなんじゃないかしら」(Film Tie-In Editon, p. 284)。
 デシャネルはまた、主要キャスト4人の中でただ一人、実生活でパソコンを所有しているテクノ派(?)でもある。「アーサーの友人フォードを演じたモス・デフは゛パソコン? もちろん持ってるよ、まだセットアップしてないだけさ″なんて言ってるし、アーサー役のマーティンは、i-tuneどころじゃないの、今でもビニール盤しか聞かないのよ」(『ファンタジーワールド日本版 Volume 6』、p. 84)。
 さらに言えば、彼女は主要キャスト4人の中でただ一人、子供の頃に小説『銀河ヒッチハイク・ガイド』を読んでいた人物でもある。「11歳くらいの頃に初めて読んだの。学校の私のクラスでは、ちょっとした『銀河ヒッチハイク・ガイド』のファン・クラブまであったのよ」(p. 282)。
 デシャネルが初めてガース・ジェニングスニック・ゴールドスミスの二人に会ったのは、ニューヨークで別の映画の撮影をしていた時だった。「ランチタイムにスターバックスで会ったんだけど、ガースが小さい紙を私たち全員の席に置いて打ち合わせコーナーを作ってくれたのを見て、゛何て賢いグループなの!″と思ったの」(『ファンタジーワールド日本版 Volume 6』、p. 85)。勿論、彼らの段取りの良さだけでなく、彼らがSF映画なのにSFXよりもキャラクター同士の関係のほうを重視している点についても、デシャネルは大いに感銘を受けたという。SF超大作ではなく、『アパートの鍵貸します』や『アニー・ホール』のような映画を目指したいという彼らの意見にデシャネルも賛同し、その結果、映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』におけるアーサーとトリリアンの関係は、従来のヴァージョンとはかなり異なるものとなっている(そのくせ、デシャネルの最初のスクリーン・テストの相手はアーサーではなくマーヴィンだった)。
 なお、アメリカ人のデシャネル演じるトリリアンは、アメリカ英語で話す。イギリス英語を話す自信のなかったデシャネルは、この点を真っ先にジェニングスに質問したそうだが、返ってきた返事は「アメリカ英語でいいよ」だったとのこと(Starlog #336, p. 84)。ロビー・スタンプによるデシャネルのインタビューについてはこちらへ

 主な出演映画は以下の通り。

Mumford (1999)  『マムフォード先生』
Almost Famous (2000)  『あの頃ペニー・レインと』
The Good Girl (2002)  『グッド・ガール』
Big Trouble (2002) 『ビッグ・トラブル』
The New Guy (2002)  『ニュー・ガイ』
Abandon (2002)  『ケイティ』
Elf (2003) 『エルフ〜サンタの国からやってきた〜』
Eulogy (2003)
Failure to Launch (2006) 『恋するレシピ 〜理想のオトコの作り方〜』
Bridge to Terabithia (2007)  『テラビシアにかける橋』
Flakes (2007)
The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford (2007)  『ジェシー・ジェームズの暗殺』
The Happening (2008)  『ハプニング』
Gigantic (2008)
Yes Man (2008) 『イエスマン “YES”は人生のパスワード』
(500) Days of Summer (2009) 『(500)日のサマー』
Our Idiot Brother (2011) 『我が家のおバカで愛しいアニキ』
Your Highness (2011) 『ロード・オブ・クエスト 〜ドラゴンとユニコーンの剣〜』
The Driftless Area (2015) 『ロスト・エリア ー真実と幻の出逢う森ー』
Rock the Kasbah (2015) 『ロック・ザ・カスバ!』


マーヴィン

Warwick Davis ウォーウィック・デイビス  1970.2.3-

 有名な小人の役者として、多くの映画・テレビに出演している。
 イギリスのサリー州生まれ。映画デビューは『スター・ウォーズ ジェダイの復讐』、イウォーク族の一人ウィケット役だった。彼の祖母がラジオでルーカス監督が身長の低い役者を捜しているのを知り、当時11歳だった彼をオーディションに連れて行ったのがきっかけだというが、同じウィケット役で『イウォーク・アドベンチャー』『エンドア/魔空の妖精』といったスピン・オフ作品にも出演する。また、やはりジョージ・ルーカスが製作総指揮を務めた映画『ウィロー』では主役を務めた。近年では、クレジットには出ていないものの、ルーカスに請われて『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』で4役を務めた他、映画『ハリー・ポッター』シリーズで呪文学のフリットウィック先生役で出演している。

 生前のアダムスは、マーヴィンをいわゆる「着ぐるみ」スタイルで登場させることに反対だった。だが、マーヴィン製作を請け負ったジム・ヘンソン・クリーチャー・ショップは、その可能性も捨てきれずにいた。そのため、有名な小人役者のウォーウィック・デイビスを招き、参考意見をきいているうちに、他ならぬ彼自身がマーヴィンのデザインと身体のサイズがびったりだということが分かる。そこで早速発泡スチロール性のプロトタイプが作られ、それを着たデイビスの動きを見て、監督ガース・ジェニングスの腹は決まった。
 「着ぐるみ」とは言え、約28キロもの重さがあるマーヴィンは、中に入っているデイビス一人で動かせる代物ではなかった。「僕を含めた4人の人間のチームワークで動くんだよ。例えば、マーヴィンには目があるけど、僕が覗く穴はなくて、僕は内部にあるビデオモニターで外を見てる。そして、スタッフが無線で指示する声に従って動くんだ。゛まっすぐ進んでください、すると階段があります″みたいにね。彼は僕に何歩歩くとそこに到達するかまで教えてくれるんだ」(『スターログ日本版』第25号、p. 37)。
 が、マーヴィンの動きは決してそんな単純な動作だけではない。デイビスは、ジム・ヘンソン・クリーチャー・ショップのムーヴメント・ディレクターであるピーター・エリオットと話し合いながら、マーヴィンというキャラクターにふさわしい動きを創り上げていった。「キャラクターの動きは、そのキャラの感情や思考から生じる、というのが僕らの考え方さ。だから僕はマーヴィンの人工頭脳のフレームに入っていって、そこから動きを引き出すようにした」(同、p. 36)。
 ちなみに、撮影現場で初めてマーヴィンを見た他のキャストたちは、何よりもまずその巨大な頭にびっくりしていたという。デイビスいわく、「マーティン(・フリーマン)とモス(・デフ)は本気で唖然としていたよ」(Starlog #336, p. 88)。

 なお、デイビスの主な出演映画は以下の通り。

Star Wars: Episode VI - Return of the Jedi (1983)  『スター・ウォーズ ジェダイの復讐』
The Ewok Adventure (1984) (テレビ)  『イウォーク・アドベンチャー』
Ewoks: The Battle for Endor (1985) (テレビ)  『エンドア/魔空の妖精』
Labyrinth (1986)  『ラビリンス/魔王の迷宮』
Willow (1988)  『ウィロー』
Leprechaun (1993)  『レプリコーン』
Prince Valiant (1997)  『エクスカリバー』
Star Wars: Episode I - The Phantom Menace (1999)  『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』
The New Adventures of Pinocchio (1999)  『ピノキオ ニュー・アドベンチャー』
Harry Potter and the Sorcerer's Stone (2001)  『ハリー・ポッターと賢者の石』
Harry Potter and the Chamber of Secrets (2002)  『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
Harry Potter and the Goblet of Fire (2005) 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』
Harry Potter and the Order of Pheonix (2007) 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』
The Chronicles of Narnia: The Prince Caspian (2008)  『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』
Harry Potter and the Half-Blood Prince (2009) 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
Harry Potter and the Deathly Hallows: Part 1 (2010) 『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』
Harry Potter and the Deathly Hallows: Part 2 (2011) 『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』
Star Wars: Force Awakens (2015)  『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
Rogue One: Star Wars Story (2016)  『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
Star Wars: The Last Jedi (2017)  『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
Solo: A Star Wars Story (2018)  『ハン・ソロ/スター・ウォーズ』
Star Wars Story: the Rise of Skywalker (2019)  『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』

マーヴィン(声)

Alan Rickman  アラン・リックマン 1946.2.21-2016.1.14

 イギリス人の俳優。映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』で、鬱病ロボット、マーヴィンの声を担当している。
 ロンドン生まれ。ロイヤル・カレッジ・オブ・アートでグラフィック・デザインを学び、デザイナーとなった後、演劇に目覚めて26歳で王立演劇アカデミーに入った。卒業後はロイヤル・シェイクスピア・カンパニーのメンバーとして舞台『危険な関係』に主演、高い評価を得る。この舞台を観たジョエル・シルバーによって映画『ダイ・ハード』のテロリスト役に抜擢され、映画デビューを果たした。以後、多くの映画に出演し、最近では『ハリー・ポッター』シリーズのスネイプ先生役で有名。また、舞台の演出等も手がけており、そのうちの一つ『ウィンター・ゲスト』では、リックマン自ら監督を務めて映画化した(オリジナル戯曲に基づく映画脚本も共同執筆している)。
 主な出演映画は以下の通り。

Die Hard (1988) 『ダイ・ハード』
January Man (1989)  『乙女座殺人事件』
Quigley Down Under (1990)  『ブラッディ・ガン』
Closet Land (1991) 『クローゼット・ランド』
Truly Madly Deeply (1991) 『愛しい人が眠るまで』
Robin Hood: Prince of Thieves (1991) 『ロビン・フッド』
Close My Eyes (1991)  『クローズ・マイ・アイズ』
Bob Roberts (1992) 『ボブ★ロバーツ/陰謀が生んだ英雄』
Mesmer (1994)
An Awfully Big Adventure (1995)  『恋する予感』
Sense and Sensibility (1995) 『いつか晴れた日に』
Michael Collins (1996)  『マイケル・コリンズ』
The Winter Guest (1997)  『ウィンター・ゲスト』(脇役で出演)
Judas Kiss (1998)  『裏切りのKiSS』
Dark Harbor (1998)
Dogma (1999)  『ドグマ』
Galaxy Quest (1999) 『ギャラクシー・クエスト』
Play (2000)
Blow Dry (2001)  『シャンプー台のむこうに』
Harry Potter and the Sorcerer's Stone (2001)  『ハリー・ポッターと賢者の石』
The Search for John Gissing (2001)
Harry Potter and the Chamber of Secrets (2002)  『ハリー・ポッターと秘密の部屋』.
Love Actually (2003)  『ラブ・アクチュアリー』
Harry Potter and the Prisoner of Azkaban (2004) 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』
Harry Potter and the Goblet of Fire (2005) 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』
Snow Cake (2006) 『スノーケーキを君に』
Perfume: the Story of a Murderer (2006) 『パフューム ある人殺しの物語』
Nobel Son (2007)
Harry Potter and the Order of Pheonix (2007) 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』
Sweeney Todd: The Demon Barber of Fleet Street (2007)  『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
Bottle Shock (2008)
Harry Potter and the Half-Blood Prince (2009) 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
Alice in Wonderland (2010)  『アリス・イン・ワンダーランド』
Harry Potter and the Deathly Hallows: Part 1 (2010) 『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』
Harry Potter and the Deathly Hallows: Part 2 (2011) 『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』
Gambit (2012)  『モネ・ゲーム』
The Butler (2013)  『大統領の執事の涙』
A Promise (2013)  『暮れ逢い』
A Little Chaos (2014)  『ヴェルサイユの宮廷庭師』


スラーティバートファースト

Bill Nighy ビル・ナイ 1949.12.12-

 イギリスの俳優。
 サリー州生まれ。ジャーナリストを志したこともあったが、ガールフレンドのすすめで俳優業に転じたとか。映画、テレビのみならず舞台でも活躍し、トム・ストッパードやデイヴィッド・ヘアの作品でナショナル・シアターにも立つ。中でも2001年の「ブルー/オレンジ」では、オリヴィエ賞の候補にもなった。2003年の映画『ラブ・アクチュアリー』では、再起を狙うロック歌手を演じている。

 ビル・ナイは、若い頃からずっと『銀河ヒッチハイク・ガイド』の大ファンだった。「彼の本は単におもしろいだけでも、単にSFというだけでもない、それ以上のものがある。作者がいかに頭の良い人間だったかは、本を読めばよく分かる。こういう本がこの世にあるってことが、本当に嬉しいよね」(Film Tie-In Editon, p. 293。このインタビューの全文はこちら)。
 また、13,4歳になった娘にも小説『銀河ヒッチハイク・ガイド』を買い与えたところ、それを読んだ彼女は文字通り椅子から転げ落ちて大笑いしたという。そして、気に入った箇所を、というか結局は本の大半を父親に読んできかせてくれたのだとか。
 そんな彼が初めて『銀河ヒッチハイク・ガイド』映画化企画を耳にしたのは、友人の結婚式会場だった。彼自身は面識はなかったが、その会場にはガース・ジェニングスも招待されていたのだ。友人から、あの人が『銀河ヒッチハイク・ガイド』を撮ることになった映画監督だと知らされたものの、結婚式会場では直接話をする機会はなく、後日、脚本が郵送されてきた。実はジェニングス自身、彼をスラーティバートファースト役の第一候補と考えていたのだ。
 「脚本を読み終えると、今までいろんな脚本を読んできた中でも滅多にあることじゃないんだが、自分の心に迷いはまったくなかった。脚本を下に置くや否や直ちにエージェントに電話して、できるものならこの映画にはどうしても出たいと伝えた」(Film Tie-In Editon, p. 294)。そして、ロスアンジェルスでの記者会見会場では、「次の仕事は何ですか」と質問され、正式契約を結ぶ前だというのに「『銀河ヒッチハイク・ガイド』に出たいと思っています」と答えて、エージェントを慌てさせたらしい。
 ともあれ、無事スラーティバートファースト役に決定し、撮影時間の大半をアーサー役のマーティン・フリーマンと共に過ごした。ビル・ナイいわく、「フリーマンがキャスティングされたことを最初に知った時は、゛『The Office』のティムがアーサーを? うん、それなら間違いない″と思った」(Film Tie-In Editon, p. 298)とか。
 もっとも、そう語るビル・ナイ自身の演技もかなり高く評価された。映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』そのものをボロクソに貶している批評でさえ、彼の演じるスラーティバートファーストにだけは賛辞を惜しまない。「ナイだけが、エンターテインメントに価するものを提供してくれた」(Film Review #657, p. 109)、「結局、この映画の中で光っているのは1シーンだけ。ビル・ナイが素晴らしく演じたスラーティバートファーストが、アーサーを惑星製造工場見学に連れ出す場面だ」(SFX #131)――これらのコメントをビル・ナイ本人が実際に読んだとして、光栄に思うかどうかは不明。
 主な出演映画は以下の通り。

Eye of the Needle (1981)  『針の眼』
Curse of the Pink Panther (1983)  『ピンク・パンサー5/クルーゾー警部は二度死ぬ』
The Little Drummer Girl (1984)  『リトル・ドラマー・ガール』
The Phantom of the Opera (1989) 『オペラ座の怪人』
Mack the Knife (1990)  『三文オペラ』
Antonia and Jane (1991)
Being Human (1993)
True Blue (1996)  『トゥルー・ブルー』
Alive and Kicking (1996) 『カーテンコール』
FairyTale: A True Story (1997)  『フェアリーテイル』
Still Crazy (1998)  『スティル・クレイジー』
Guest House Paradiso (1999)  『ゲストハウス狂騒曲』
Blow Dry (2001)  『シャンプー台のむこうに』
The Lawless Heart (2001)
Lucky Break (2001)  『ラッキー・ブレイク』
AKA (2002)
I Capture the Castle (2003)
Underworld (2003)  『アンダーワールド』
Love Actually (2003)  『ラブ・アクチュアリー』
Shaun of the Dead (2004) 『ショーン・オブ・ザ・デッド』
Enduring Love (2004) 『Jの悲劇』
The Constant Gardner (2005) 『ナイロビの蜂』
Underworld: Evolution (2006)  『アンダーワールド:エボリューション』
Pirates of the Caribbean: Dead Man's Chest (2006)  『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』
Notes on a Scandal (2006)  『あるスキャンダルの覚え書き』
Hot Fuzz (2007) 『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』
Pirates of the Caribbean: At World's End (2007)  『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』
Valkyrie (2008)  『ワルキューレ』
Underworld: Rise of the Lycans (2009)  『アンダーワールド:ビギンズ』
The Boat That Rocked (2009)  『パイレーツ・ロック』
Harry Potter and the Deathly Hallows: Part 1 (2009) 『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』
Wild Target (2010)  『ターゲット』
The Best Exotic Marigold Hotel (2011)  『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』
Wrath of the Titans (2012)  『タイタンの逆襲』
Total Recall (2012)  『トータル・リコール』
Jack the Giant Slayer (2013)  『ジャックと天空の巨人』
About Time (2013)  『アバウト・タイム 〜愛おしい時間について〜』
I, Frankenstein (2014)  『アイ・フランケンシュタイン』
Pride (2014)  『パレードへようこそ』
The Second Best Exotic Marigold Hotel (2015)  『マリーゴールド・ホテル 幸せへの第2章』
Dad's Army (2016)  『ダッズアーミー』
The Limehouse Golem (2016)  『切り裂き魔ゴーレム』
Their Finest (2016)  『人生はシネマティック!』
The Bookshop (2017)  『マイ・ブックショップ』
Pokemon Detective Pikachu (2017)  『名探偵ピカチュウ』


ハーマ・カヴーラ

John Malkovich  ジョン・マルコヴィッチ 1953.12.9-

 数多くの映画への出演歴を持つ、世界的な人気俳優。映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』では、アダムスが映画のために新たに設定したキャラクター、ハーマ・カヴーラを演じる。ハーマ・カヴーラとは、ヴィルトヴォドル第六惑星のジャトラヴァティド人として、仲間に「宇宙は゛大いなる緑のアークレセイジャー″と呼ばれるものの鼻からくしゃみとともに生れた」(『宇宙の果てのレストラン』、p. 7)という信仰の布教活動にいそしむ、いかれた宣教師の役である。
 イリノイ州クリストファー生まれ。イースタン・イリノイ大学とイリノイ州立大学に学んだ後、1976年にゲイリー・シニーズが主宰する「ステッペン・ウルフ劇団」に参加する。1982年に上演したサム・シェパードの戯曲『トゥルー・ウェスト』が評判となり、オフ・ブロードウェイでのニューヨーク公演でも絶賛され、オビー賞を受賞した。その後、演出も手掛けた公演でもオビー賞を受賞。1984年には『プレイス・イン・ザ・ハート』で映画デビューし、アカデミー助演賞にノミネートされる。以降、数多くの映画に出演し、現在も活躍を続けている。また、2002年には映画『ダンス オブ テロリスト』で初監督も務めた。
 主な出演映画は以下の通り。

Places in the Heart (1984)  『プレイス・イン・ザ・ハート』
The Killing Fields (1984)  『キリング・フィールド』
Eleni (1985)  『哀愁のエレーニ』
The Glass Menagerie (1987)  『ガラスの動物園』
Empire of the Sun (1987) 『太陽の帝国』
Miles from Home (1988)  『マイルズ・フロム・ホーム』
Dangerous Liaisons (1988)  『危険な関係』
The Sheltering Sky (1990)  『シェルタリング・スカイ』
Queens Logic (1991)  『クイーンズ・ロジック/女の言い分・男の言い訳』
Shadows and Fog (1992)  『ウディ・アレンの影と霧』
Of Mice and Men (1992)  『二十日鼠と人間』
In the Line of Fire (1993)  『ザ・シークレット・サービス』
Al di la delle nuvole (1995)  『愛のめぐりあい』
Le Convento (1995)  『メフィストの誘い』
Mary Reilly (1996)  『ジキル&ハイド』
Mulholland Falls (1996)  『狼たちの街』
The Ogre (1996)  『魔王』
The Portrait of a Lady (1996)  『ある貴婦人の肖像』
Con Air (1997)  『コン・エアー』
The Man in the Iron Mask (1998)  『仮面の男』
Rounders (1998)  『ラウンダーズ』
Le Temps retrouve (1999)  『見出された時−「失われた時を求めて」より−』
Being John Malkovich (1999)  『マルコヴィッチの穴』
The Messenger: The Story of Joan of Arc (1999) 『ジャンヌ・ダルク』
Shadow of the Vampire (2000)  『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』
Je rentre a la maison (2001)  『家路』
Hotel (2001)  『HOTEL』
Knockaround Guys (2001) 『ノックアラウンド・ガイズ』
The Dancer Upstairs (2002) 『ダンス オブ テロリスト』
Johnny English (2003)  『ジョニー・イングリッシュ』
Um Filme Falado (2003)  『永遠の語らい』
The Libertine (2004) 『リバティーン』
Colour Me Kubrick (2005)
Art School Confidential (2006)  『アートスクール・コンフィデンシャル』
Klimt (2006)  『クリムト』
Eragon (2006) 『エラゴン 遺志を継ぐ者』
Beowulf (2007)  『ベオウルフ/呪われし勇者』
The Great Buck Howard (2008)  『ザッツ★マジックアワー ダメ男ハワードのステキな人生』
Gardens of the Night (2008)
Changeling (2008)  『チェンジリング』
The Mutant Chronicles (2008) 『ミュータント・クロニクルズ』
Burn After Reading (2008)  『バーン・アフター・リーディング』
Disgrace (2008)
Afterwards (2008) 『メッセージ そして、愛が残る』
Jonah Hex (2010) 『ジョナ・ヘックス』
RED (2010) 『RED/レッド』
Secretariat (2010) 『セクレタリアト/奇跡のサラブレッド』
Transformers: Dark of the Moon (2011) 『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』
Yound Adult (2011) 『ヤング≒アダルト』
The Perks of Being a Wallflower (2012) 『ウォールフラワー』
Linhas de Wellington (2012) 『皇帝と公爵』
Warm Bodies (2013) 『ウォーム・ボディーズ』
RED 2 (2013) 『REDリターンズ』
Educazione siberiana (2013) 『ゴッド・オブ・バイオレンス/シベリアの狼たち』
Cut Bank (2014) 『カットバンク』
Zoolander 2 (2016) 『ズーランダーNO.2』
Deepwater Horizon (2016) 『バーニング・オーシャン』
The Wilde Wedding (2017) 『ワンダフル!ウエディング 〜結婚できる人できない人〜』
Mile 22 (2018) 『マイル22』
Bird Box (2018) 『バード・ボックス』
Extremely Wicked, Shockingly Evil and Vile (2019) 『テッド・バンティ』


ケストゥラー・ロントック

Anna Chancellor  アンナ・チャンセラー 1965.4.27-

 イギリスの女優。映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』では、アダムスが映画のために新たに設定したキャラクター、Questular(銀河帝国副大統領)役を務める。
 母方の先祖は貴族の家系で、ヘレナ・ボナム・カーターとも縁戚関係になるとか。また、作家ジェーン・オースティンも先祖の一人になるらしいが、BBCが1985年に製作して人気を博したテレビ・ドラマ『高慢と偏見』ではミス・ビングリー役で出演している。
 主な出演映画は以下の通り。

Four Weddings and a Funeral (1994)  『フォー・ウェディング』
Princess Caraboo (1994)  『プリンセス・カラブー』
Tom & Viv (1994)  『愛しすぎて/詩人の恋』
FairyTale: A True Story (1997)  『フェアリーテイル』
The Man Who Knew Too Little (1997)  『知らなすぎた男』
Heart (1999)  『HEART』
What a Girl Wants (2003)  『ロイヤル・セブンティーン』
The Dreamers (2003)  『ドリーマーズ』
Agent Cody Banks 2: Destination London (2004) 『エージェント・コーディ ミッション in London』
Breaking and Entering (2006)  『こわれゆく世界の中で』
St. Trinian's (2007)  『聖トリニアンズ女学院 史上最強!?不良女子校生の華麗なる強奪作戦』
How I live Now (2013)  『わたしは生きていける』
Testament of Youth (2014)  『戦場からのラブレター』
This Beautiful Fantastic (2016)  『マイ ビューティフル ガーデン』


ディープ・ソート(声)

Helen Mirren ヘレン・ミレン 1945.7.26-

 イギリスの女優。映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』では、ディープ・ソートの声を務める。
 ロンドン生まれ。1965年にクレオパトラ役で舞台デビューし、以後ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの舞台に立つかたわら、数多くの映画・テレビに出演している。1990年から始まったテレビ・ドラマ『第一容疑者』シリーズで主役を演じたことでも有名。2003年6月には、大英帝国勲位二級勲爵位(DBE, Dame of the British Empire)を受けた。なお、1997年に映画監督のテイラー・ハックフォード(『ホワイトナイツ/白夜』『Ray/レイ』)と結婚している。
 主な出演映画は以下の通り(* は声の出演)。

Herostratus (1967)
A Midsummer Night's Dream (1968)
Colpo rovente (1969)
Age of Consent (1969)  『としごろ』
Miss Julie (1972)
Savage Messiah (1972)  『狂えるメサイア』
O Lucky Man! (1973)  『オー!ラッキーマン』
Hamlet (1976)  『ハムレット』
The Quiz Kid (1979)
Caligola (1979)  『カリギュラ』
S.O.S. Titanic (1979)  『失われた航海』
Hussy (1980)
The Fiendish Plot of Dr. Fu Manchu (1980)  『天才悪魔フー・マンチュー』
The Long Good Friday (1980)  『長く熱い週末』
Excalibur (1981)  『エクスカリバー』
Cal (1984)  『キャル』
2010 (1984)  『2010年』
Heavenly Pursuits (1985)  『奇跡の教師ヴィック』
Coming Through (1985)
White Nights (1985)  『ホワイトナイツ/白夜』
The Mosquito Coast (1986) 『モスキート・コースト』
Pascali's Island (1988)  『パスカリの島』
When the Whales Came (1989)  『鯨が来た時』
The Cook the Thief His Wife & Her Lover (1989)  『コックと泥棒、その妻と愛人』
The Comfort of Strangers (1990)  『迷宮のヴェニス』
Bethune: The Making of a Hero (1990)  『黄土の英雄/軍医ベシューンの生涯』
Where Angels Fear to Tread (1991)  『天使も許さぬ恋ゆえに』
The Hawk (1993)
Prince of Jutland (1994)
The Madness of King George (1994) 『英国万歳!』
Some Mother's Son (1996)
Critical Care (1997)
The Prince of Egypt (1998) * 『プリンス・オブ・エジプト』
The Passion of Ayn Rand (1999)
Teaching Mrs. Tingle (1999)  『鬼教師ミセス・ティングル』
Greenfingers (2000)  『グリーンフィンガーズ』
The Pledge (2001) 『プレッジ』
No Such Thing (2001)
Last Orders (2001)
Gosford Park (2001)  『ゴスフォード・パーク』
Calendar Girls (2003) 『カレンダー・ガールズ』
The Clearing (2004)  『二重誘拐』
Raising Helen (2004) 『プリティ・ヘレン』
Shadowboxer (2006) 『サイレンサー』
The Queen (2006) 『クィーン』
National tresure: Book of Secrets (2007) 『ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記』
Inkheart (2008) 『インクハート/魔法の声』
State of Play (2008) 『消されたヘッドライン』
The Last Station (2009) 『終着駅 トルストイ最後の旅』
Love Ranch (2010)
RED (2010) 『RED/レッド』
The Tempest (2010) 『テンペスト』
The Debt (2010) 『ペイド・バック』
Brighton Rock (2010) 『ブライトン・ロック』
Arthur (2011) 『ミスター・アーサー』
Hitchcock (2012) 『ヒッチコック』
The Door (2012) 『エメランスの扉』
RED 2 (2013) 『REDリターンズ』
The Hundred-Foot Journey (2014) 『マダム・マロリーと魔法のスパイス』
Woman in Gold (2015) 『黄金のアデーレ 名画の帰還』
Eye in the Sky (2015) 『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』
Trumbo (2015) 『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』
Collateral Beauty (2016) 『素晴らしきかな、人生』
The Fate of the Furious (2017) 『ワイルド・スピード ICE BREAK』
The Leisure Seeker (2017) 『ロング,ロングバケーション』
Winchester (2018) 『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』
The Nutcracker and The Four Realms (2018) 『くるみ割り人形と秘密の王国』
Berlin, I Love you (2019) 『ベルリン、アイラブユー』
Fast & Furious Presents: Hobbs & Shaw (2019) 『ワイルド・スピード/スーパー・コンボ』
The Good Lier (2019) 『グッドライアー 偽りのゲーム』


エディ

Thomas Lennon  トーマス・レノン 1970.8.9-

 アメリカの俳優。
 イリノイ州シカゴ生まれ。映画によっては、トム・レノン(Tom Lennon)とクレジットされていることもある。『TAXY NY』『キャプテン・ウルフ』『ハービー/機械じかけのキューピッド』『ナイト ミュージアム』『燃えよ!ピンポン』では脚本も担当した。
 主な出演映画は以下の通り。

Aisle Six (1991)
A Friend of Dorothy (1994)
Row Your Boat (2000)  『ストリート・オブ・エンジェル/ニューヨークの天使』
Memento (2000)  『メメント』
Out Cold (2001)  『クールボーダー』
Boat Trip (2002) 『バナナ★トリップ』
A Guy Thing (2003) 『オトコのキモチ♂』
How to Lose a Guy in 10 Days (2003)  『10日間で男を上手にフル方法』
Le Divorce (2003)  『ル・ディヴォース/パリに恋して』
Herbie: Fully Loaded (2005) 『ハービー/機械じかけのキューピッド』
Balls of Fury (2007) 『燃えよ!ピンポン』
Hancock (2008) 『ハンコック』
17 Again (2009) 『セブンティーン・アゲイン』
Bad Teacher (2011) 『バッド・ティーチャー』
Cedar Rapids (2011) 『バッドトリップ! 消えたNO.1セールスマンと史上最悪の代理出張』
What's Your Number? (2011) 『運命の元カレ』
What to Expect When You're Expecting (2012) 『恋愛だけじゃダメかしら?』
We're the Millers (2013) 『なんちゃって家族』
Transformers: Age of Extinctions (2014) 『トランスフォーマー/ロスト・エイジ』
Knight of Cups (2015) 『聖杯たちの騎士』
Monster Trucks (2016) 『モンスタートラック』
Pottersville (2017) 『ポッターズビルの奇跡』
The 15:17 to Paris (2018) 『15時17分、パリ行き』
A Furtile and Stupid Gesture (2018) 『意表をつくアホらしい作戦』
Puppet Master: The Littlest Reich (2018) 『パペット・マスター』


パブの客

Sue Elliott  スー・エリオット 1950.12.18-

 イギリスの女優。主にテレビを中心に活躍している。映画では、『白い記憶の女』(1988年)、『シーズンチケット』(2000年)『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(2005年)など。


ヴォゴン・イェルツ

Richard Griffiths  リチャード・グリフィス

 リチャード・グリフィスについてはこちらへ


ヴォゴン・クワルツ

Ian McNeice  イアン・マクニース 1950.10.2-

 イギリスの俳優。映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』ではヴォゴン・クワルツを務めた。
 舞台を中心に活躍し、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの『ニコラス・ニクルビー』等に出演する。また、数多くの映画にも出演している。
 主な出演映画は以下の通り。

Voice Over (1983)
Top Secret! (1984)
Whoops Apocalypse (1986)  『大惨事世界大戦』
Personal Services (1987) 『Hなえっちな変態SMクラブ』
84 Charing Cross Road (1987) 『チャーリング・クロス84番地』
The Lonely Passion of Judith Hearne (1987)
The Raggedy Rawney (1988)  『ジプシー/風たちの叫び』
Valmont (1989)  『恋の掟』
1871 (1990)
The Russia House (1990)  『ロシア・ハウス』
Secret Friends (1991)
B & B (1992)  『パパとアリスの奮戦記』
Year of the Comet  『イヤー・オブ・ザ・コメット/失われたワインを追え!』
No Escape (1994) 『ノー・エスケイプ』
Funny Bones (1994)  『ファニー・ボーン/骨まで笑って』
The Englishman Who Went Up a Hill But Came Down a Mountain (1995)  『ウェールズの山』
Ace Ventura: When Nature Calls (1995) 『ジム・キャリーのエースにおまかせ/エース・ヴェンチュラ2』
The Beautician and the Beast (1997)  『美容師と野獣』
A Life Less Ordinary (1997)  『普通じゃない』
The Auteur Theory (1999)
The Cherry Orchard (1999)
The Nine Lives of Tomas Katz (2000)
The Body (2000)  『抹殺者』
Anazapta (2001)
Town & Country (2001)  『フォルテ』
The Fourth Angel (2001)  『フォース・エンジェル』
From Hell (2001)  『フロム・ヘル』
Amnesia (2002)
The Final Curtain (2002) 『ファイナル・ステージ』
Chaos and Cadavers (2003)
Blackball (2003)
I'll Be There (2003)  『アイル・ビー・ゼア』
Freeze Frame (2004)  『フリーズ・フレーム』
Around the World in 80 Days (2004)  『80デイズ』
Bridget Jones: The Edge of Reason (2004)  『ブリジット・ジョーンズの日記/きれそうな私の12か月』
Oliver Twist (2005) 『オリバー・ツイスト』
The Black Dahlia (2006) 『ブラック・ダリア』
Day of the Dead (2008) 『デイ・オブ・ザ・デッド』
Valkyrie (2008) 『ワルキューレ』


プロッサー氏

Steve Pemberton  スティーヴ・ペンバートン 1967.9.1-

 イギリスのコメディライター兼俳優。映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』で、プロッサー役にキャスティングされた。
 ランカシャー・ブラックバーン生まれ。The League of Gentlemen の4人組の一人としてイギリスの舞台で活躍して人気を博す。シリーズはラジオ化を経て1999年にはテレビ化され(『リーグ・オブ・ジェントルマン 奇人同盟!』)、さらなる人気を得た。2005年には、映画 The League of Gentlemen's Apocalypse も製作されている。映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』では、プロッサー役に加え、The League of Gentlemen の他のメンバーと共に、さまざまなヴォゴン人たちの声も担当した。
 The League of Gentlemen としての活動以外にも、『バースディ・ガール』(2001年)や『名犬ラッシー』(2005年)といった映画に加え、テレビドラマ・シリーズ『ホワイトチャペル』(2009年〜2013年)等に出演している。


レポーター

Kelly Macdonald   ケリー・マクドナルド 1976.2.23-

 イギリスの女優。映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』では、レポーター役で登場する。
 スコットランド・グラスゴー出身。映画『トレインスポッティング』の公開オーディションで数百人の候補者の中からダイアン役を射止め、スクリーン・デビューを果たした。以後、『ボードウォーク・エンパイア 欲望の街』(2010年)といったテレビ・ドラマ・シリーズを始め、多くの映画やテレビに出演している。
 主な出演映画は以下の通り。

Trainspotting (1996)  『トレインスポッティング』
Stella Does Tricks (1996) 『ステラの企み』
Cousin Bette (1998) 『従姉妹ベット』
Elizabeth (1998)  『エリザベス』
Splendor (1999)  『スプレンダー/恋する3ピース』
Entropy (1999) 『ウィズアウト・ユー』
The Loss of Sexual Innocence (1999)  『セクシュアル・イノセンス』
My Life So Far (1999)
Tube Tales (1999)  『チューブ・テイルズ』
Two Family House (2000)
House! (2000)
Some Voices (2000)
Strictly Sinatra (2001) 『マイ・ウェイ 銃声のレクイエム』
Gosford Park (2001)  『ゴスフォード・パーク』
Intermission (2003)  『ダブリン上等!』
Finding Neverland (2004)  『ネバーランド』
A Cock and Bull Story (2005)
All the Invisible Children (2005)  『それでも生きる子供たちへ』
Nanny McPhee (2005) 『ナニー・マクフィーの魔法のステッキ』
Lassie (2005)  『名犬ラッシー』
No Country for Old Men (2007)  『ノーカントリー』
The Merry Gentleman (2008)  『クリミナル・サイト〜運命の暗殺者〜』
Choke (2008) 『セックス・クラブ』
Skellig (2008)
In the Electric Mist (2009) 『エレクトリック・ミスト 霧の捜査線』
Harry Potter and the Deathly Hallows: Part 2 (2011) 『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』
Anna Karenina (2012) 『アンナ・カレーニナ』
Special Correspondents (2016) 『現地(にいない)特派員』
T2 Trainspotting (2017) 『T2 トレインスポッティング』
Holmes and Watson (2018) 『俺たちホームズ&ワトソン』
Puzzle (2018) 『アグネスと幸せのパズル』


マッコウクジラ

Bill Bailey  ビル・ベイリー

 イギリスのコメディアン。
 テレビのコメディ番組に出演するかたわら、舞台にも立ち、2001年には英国コメディ賞ベストスタンダップ部門(Best Live Stand-Up at the British Comedy Awards)を受賞している。主な出演映画は、『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』(2007年)『ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』(2010年)『バーク アンド ヘア』(2010年)など。


ヴォゴン人の衛兵

Jerome Blake  ジェローム・ブレイク 1956-

 イギリス人の俳優。映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』で、ヴォゴンの衛兵役にキャスティングされた。
 『ファースト・ナイト』の端役でスクリーン・デビューし、その後も『フィフス・エレメント』や『逃亡者2001』といった作品に端役で出演。かねてよりのスター・ウォーズ・ファンでもあり、『スター・ウォーズ エピソード1』では(クレジットすらされなかったとは言え)6役をこなし、『スター・ウォーズ エピソード2』ではクレジットされた役を1役務めている。


ギャグ・ハルフラント

Jason Schwartzman  ジェイソン・シュワルツマン 1980.6.26-

 アメリカの俳優。映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』では、ザフォドの私的諮問官のギャグ・ハルフラント役を務める。
 カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。叔父(母親タリア・シャイアの兄)はフランシス・フォード・コッポラで、ソフィー・コッポラ、ニコラス・ケイジとは従兄弟の関係にある。また、腹違いの兄ジョン・シュワルツマンはハリウッドの第一線で活躍する撮影監督である。
 ジェイソン自身は14歳の時から「Phantom Planet」というバンドでドラムを務めていたが、現在は俳優の仕事に専念するために今はバンド活動から離れている。
 主な出演映画は以下の通り。

Rushmore (1998)  『天才マックスの世界』
CQ (2001)  『CQ』
Slackers (2002)
S1m0ne (2002) 『シモーヌ』
Spun (2002) 『SPUN スパン』
Just Like Mona (2003)
I Heart Huckabees (2004) 『ハッカビーズ』
Bewitched (2005) 『奥さまは魔女』
Marie Antoinette (2006) 『マリー・アントワネット』
Hotel Chevalier (2007) 『ホテル・シュヴァリエ』
The Darjeeling Limited (2007) 『ダージリン急行』
Funny People (2009) 『ファニー・ピープル』
The Marc Pease Experience (2009)
The Heart Is a Drum Machine (2009) 『音楽と体の神秘 〜ドラムビートはハートを打つ〜』
Scott Pilgrim vs. the World (2010) 『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』
Moonrise Kingdom (2012) 『ムーンライズ・キングダム』
A Glimpse Inside the Mind of Charles Swan III (2012) 『チャールズ・スワン三世の頭ン中』
Saving Mr. Banks (2013) 『ウォルト・ディズニーの約束』
The Grand Budapest Hotel (2013) 『グランド・ブダペスト・ホテル』
Big Eyes (2014) 『ビッグ・アイズ』
A Very Murray Christmas (2015) 『ビル・マーレイ・クリスマス』
Golden Exits (2017) 『彼女のいた日々』
The Polka King (2017) 『ポルカ・キング』
Between Two Ferns: The Movie (2019) 『ビトウィーン・トゥ・ファーンズ:ザ・ムービー』
Wine Country (2019) 『ワイン・カントリー』


ディープ・ソートの技師

Edgar Wright エドガー・ライト 1974.4.18-

 イギリスの映画監督・脚本家。クレジットされていないが、映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』にディープ・ソートの技師役で出演している。
 サマセット州生まれ。20歳の時に撮った低予算長編映画 A Fistful of Fingers をきっかけに、テレビのコメディ番組を手掛け、チャンネル4のテレビシリーズ『SPACED 〜俺たちルームシェアリング〜』で一躍脚光を浴びる。この成功を機に、『SPACED』で主演・脚本を務めたサイモン・ペッグとタッグを組み、映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004年)『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』(2007年)『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』(2013年)を監督、高い評価と人気を得た。その他の監督作に、『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』(2010年)、『ベイビー・ドライバー』(2017年)がある。また、スピルバーグ監督の『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』(2010年)では、スティーヴン・モファットジョー・コーニッシュと共に脚本を担当した。
 ライトは、以前から映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』の監督ガース・ジェニングスと親しい関係にあったようだ。そこで、ある種のジョークとして、お互いの映画にカメオ出演することにしたらしい。ライトが、ジェニングス監督の『銀河ヒッチハイク・ガイド』ではディープ・ソートの技師役、『リトル・ランボーズ』(2007年)で技術の高校教師役で出演したのに対し、ジェニングスはライト監督の『ショーン・オブ・ザ・デッド』ではゾンビ役、『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』では麻薬中毒者の役で出演している。

 


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