関連人物一覧 -F-

Follet, Ken ケン・フォレット
Ford, Alan アラン・フォード
Fox, James ジェームズ・フォックス
Friedman, Josh ジョシュ・フリードマン
Frings, Christopher S. クリストファー・フリングス
Fry, Stephen スティーヴン・フライ
Fuchs, Jason ジェイソン・フックス


Follet, Ken  ケン・フォレット 1949.6.5-

「ダグラス・アダムスと音楽」参照


Ford, Alan  アラン・フォード 1938.2.13-

 イギリスの俳優。ラジオ・ドラマ『銀河ヒッチハイク・ガイド』第7・8話で、ルースタ役を演じた。
 イギリスのテレビを中心に活躍しているベテランで、『銀河ヒッチハイク・ガイド』収録の際には他のテレビ・ドラマの撮影しているところを引っぱり出したのだという。(Original Radio Script, p. 147)
 フォードの主な出演映画は以下の通り。

The Squeeze (1977)
The Long Good Friday (1980)  『長く熱い週末』
An American Werewolf in London (1981)  『狼男アメリカン』
Venom (1982) 『恐るべき訪問者』
Chaplin (1992) 『チャーリー』
Lock, Stock and Two Smoking Barrels (1998)  『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』
Snatch (2000)  『スナッチ』

 養豚場を営む悪党、ブリック・トップ役。

Exocist: The Beginning (2004)  『エクソシスト ビギニング』
Mission London (2010)
Jack Falls (2011)
Strippers vs Werewolves (2012)  『モンスター・ナイト』
The Sweeney (2012)  『ロンドン・ヒート』
Cockneys vs Zombies (2012)  『ロンドンゾンビ紀行』
Airborne (2012)  『パニック・ゾーン 制御不能』
The Hundred-Year-Old Man Who Climbed Out of the Window and Disappeared (2013)  『100歳の華麗なる冒険』
Expendable Mission (2015)  『エクスペンダブル・ミッション』


Fox, James  ジェームズ・フォックス 1939.5.19-

 イギリスの俳優。アダムスが書いた『ドクター・フー』の幻のエピソード、Shada が2002年にオーディオ・ドラマ化されることになった時に、声優としてプロフェッサー・クロノティス役を務めた。監督のニコラス・ペッグは、フォックスがBBCで放映されたリメイクドラマ『失われた世界』でサマーリー教授役を務めているを観て、彼にプロフェッサー・クロノティスをやってほしいと思ったそうで、それだけにこの高名な俳優が出演を引き受けてくれた時はとても嬉しかったという。
 フォックスはロンドン生まれ。父は演劇エージェント、母は女優という家庭環境に育ち、子役の頃から映画に出演していた。兵役についたり、広告代理店に勤務した時期もあったが、俳優業に戻り、多くの映画・テレビで活躍している。なお、『銀河ヒッチハイク・ガイド』は読んだことがあり、何度もくすくす笑ったとか。
 主な出演映画は以下の通り。

The Loneliness of the Long Distance Runner (1962)  『長距離ランナーの孤独』
The Servant (1963)  『召使』
Those Magnificent Men in Their Flying Machines or How I Flew from London to Paris in 25 hours 11 minutes (1965) 『素晴らしきヒコーキ野郎』
King Rat (1965)  『キング・ラット』
The Chase (1966)  『逃亡地帯』
Thoroughly Modern Millie (1967)  『モダン・ミリー』
Arabella (1967)
Duffy (1968)  『太陽を盗め』
Isadora (1968)  『裸足のイサドラ』
Performance (1970)  『パフォーマンス』
No Longer Alone (1978)
Runners (1983)
Anna Pavlova (1983) 『アンナ・パブロワ』
Greystoke: The Legend of Tarzan, Lord of the Apes (1984)  『グレイストーク -類人猿の王者- ターザンの伝説』
A Passage to India (1984)  『インドへの道』
Absolute Beginners (1986) 『ビギナーズ』
The Whistle Blower (1986)  『影の軍隊』
Comrades (1987)
High Season (1987)  『ハイシーズン』
Boys in the Island (1989)  『ボーイズ・イン・ジ・アイランド』
The Mighty Quinn (1989)  『刑事クイン/妖術師の島』
Farewell to the King (1989)
The Russia House (1990)  『ロシア・ハウス』
Afraid of the Dark (1991)
Patriot Games (1992)  『パトリオット・ゲーム』
As You Like It (1992)
Hostage (1993)  『ダーティ・ゲーム/堕ちた工作員』
The Remains of the Day (1993) 『日の名残り』
Never Ever (1996)
Anna Karenina (1997)  『アンナ・カレーニナ』
Shadow Run (1998)
Jinnah (1998)
Mickey Blue Eyes (1999) 『恋するための3つのルール』
Up at the Villa (2000)  『真夜中の銃声』
The Golden Bowl (2000) 『金色の嘘』
Sexy Beast (2000)
The Mystic Masseur (2001)
The Prince & Me (2004)  『プリティ・ガール』
The Freediver (2004)  『アクア・ブルー』
Charlie and the Chocolate Factory (2005)  『チャーリーとチョコレート工場』
Goodbye Mr Snuggles (2006)
Mister Lonely (2007)  『ミスター・ロンリー』
Sherlock Holmes (2009)  『シャーロック・ホームズ』
Wide Blue Yonder (2010)
W.E. (2011)  『ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋』
Cleanskin (2012)  『クリーンスキン 許されざる敵』
The Double (2013)  『嗤う分身』



Friedman, Josh  ジョシュ・フリードマン

 映画脚本家。
 1999年、アダムスはプロデューサーからのダメ出しを受けて映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』の脚本の書き直しに悪戦苦闘していた。が、一方のプロデューサーはアダムスの映画脚本家としての技術に見切りを付け、ハリウッドのプロの脚本家であるジョシュ・フリードマンに白羽の矢を立てる。
 『銀河ヒッチハイク・ガイド』のファンだったというフリードマンは、2000年3月には脱稿した。が、この時既に彼に脚本を依頼したプロデューサーは映画会社を退職しており、後任のプロデューサーは『銀河ヒッチハイク・ガイド』映画化の企画そのものに気乗りしていなかったため、製作はいったん準備段階まで差し戻されることになる。
 その後、アダムスの突然死によって凍結状態になっていたが、2005年に公開予定で製作が再開され、当初はフリードマンの名前も脚本家の中の一人に挙げられていたが、最終的なクレジットからは外されてしまった。
 フリードマンは映画『チェーン・リアクション』の脚本家で、最近では、スティーヴン・スピルバーグ監督の『宇宙戦争』の脚本をデイヴィッド・コープと共同執筆している。最新作は、ブライアン・デ・パルマ監督の『ブラック・ダリア』(2006年)。また、2008年から放映されたテレビ・ドラマ『ターミネーター:サラ・コナー・クロニクルズ』では、製作総指揮と脚本を担当している。



Frings, Christopher S.  クリストファー・フリングス

 アメリカのコンサルタントで、アラバマ大学病理学・臨床検査医学の教授。主に医療分野の組織運営や時間活用法のコンサルタントとして、The Hitchhiker's Guide to Effective Time ManagementThe Hitchhiker's Guide to Self-Management & Leadership Strategies For Success といった著書を出版した。後者のセカンド・エディション版は、2009年に『医療スタッフのためのセルフマネジメント―リーダーシップを成功させる7つの鍵』というタイトルで医歯薬出版から日本語訳が出版されたが、内容は『銀河ヒッチハイク・ガイド』とは何の関係もない。訳者あとがきによると、「Frings 氏は本書の翻訳中に急逝された」(p. 163)とのこと。


Fry, Stephen スティーヴン・フライ 1957.8.24-

 イギリスの俳優・作家。アダムスとは個人的に親しい友人関係にあり、アダムスの死に際してはタイムズ紙に追悼文を寄稿した。また、アダムスの死後発売された、The Salmon of Doubt (イギリス版)に序文を書いている。
 2010年に出版された彼の自伝 The Fry Chronicle を読むと、フライとアダムスとのありし日々の交流が書かれていてとても興味深い。フライがアダムスと知り合うのは、アダムスが有名作家になってからのことだが、1980年半ばに二人が急速に親しくなるきっかけは、発売されたばかりのパーソナル・コンピュータ、アップル・マッキントッシュだったという。当時、二人はイズリントン地区のすぐ近所に住んでいて、フライはほとんど連日のようにアダムス宅を訪れてはコンピュータをいじくり回し、楽しい時間を過ごしたらしい。インターネットが整備される以前、パーソナル・コンピュータの必要性が世間的に認知される以前のことである。それだけに同好の仲間を見つけた喜びは強かったにちがいない。

Douglas and I had years of lonely pleasure ahead of us, however, and the two-or three-year period of our intense visiting, disk swapping and techie chatter counts as among the happiest of my life. (p. 370)

 アダムスの死後に製作された映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』では、ナレーターを担当した。この他、2009年にはマーク・カーワディンと共に、『最後の光景』から20年後の光景を見に行くというテレビ番組を製作している。この番組は2009年9月6日午後8時から6週に亘って放送され、11月16日にはDVDとブルーレイが発売された。また、番組の放送に先立って、9月3日には Last Chance to See というタイトルの本も出版されたが、本文を書いたのはカーワディンで、フライは序文を担当している(詳しくはこちらへ)。翌年の2010年10月31日には、その続編 Return of the Rhino: A Last Chance to See Special が放映された。その縁で、2020年にArrow Booksから新しい版の Last Chance to See が発売された際にも序文を寄せた。
 2020年1月13日から配信が始まったポッドキャスト、Stephen Fry's 7 Deadly Sins では、キリスト教の7つの大罪を現在の視点から考察している。その最終回、総括にあたるエピソードを締めくくるにあたり、ダグラス・アダムスの「42」が登場していた。「42」がどのように採り上げられているか、興味のある方はこちらへ
 フライはノーフォーク生まれ。クレジットカード詐欺で3ヶ月服役した後、1979年にケンブリッジ大学クイーンズ・カレッジに入学する。アダムスが1976年にケンブリッジ大学を卒業してから3、4年経った後のフットライツには、後のアカデミー賞女優、エマ・トンプソンがいた。フライは彼女の紹介でヒュー・ローリーの知己を得て、フットライツに参加することになる。
 大学卒業後、1984年にミュージカル『ミー・アンド・マイ・ガール』のリバイバル脚本の執筆で最初の成功を収める。彼の自伝 The Fry Chronicle によると、後にこの作品がブロードウェイ進出を果たした際には、アダムスは自身がニューヨークに所有していた高級アパートをフライに無償で貸したという。そして記念すべき初演の夜のパーティは、このアパートメントで開かれたのだとか(p. 422)。
 フライの名前を一躍イギリスに広めたのはテレビドラマ『ブラックアダー2』(ローワン・アトキンソン主演のコメディ。1986年製作)と『ジーヴス・アンド・ウースター』(P・G・ウッドハウス原作のコメディ。フライは従僕のジーヴス役で、そのご主人ウースター役をヒュー・ローリーが務めた。1990年製作)だろう。その他、近年では小説『ハリー・ポッター』シリーズの朗読を手がけたり、2003年からスタートしたジョン・ロイドのプロデュースによるクイズ番組 QI の司会役としても活躍している。
 テレビや映画への出演は数多いが、主な映画作品を挙げると、

A Handful of Dust (1988) 『ハンドフル・オブ・ダスト』
Peter's Friends
(1992) 『ピーターズ・フレンド』
I. Q. (1994) 『星に願いを』
Wilde (1997) 『オスカー・ワイルド』
Whatever happened to Harold Smith? (1999) 『ハロルド・スミスに何が起こったか?』
Gosford Park (2001) 『ゴスフォード・パーク』
Thunderpants (2002) 『サンダーパンツ!』
Le Divorce (2003)  『ル・ディヴォース/パリに恋して』
The Life and Death of Peter Sellers (2004) 『ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方』
MirrorMask (2004) 『ミラーマスク 幻想の国のヘレナ』
V For Vendetta (2005) 『Vフォー・ヴェンデッタ』
Stormbreaker (2006) 『アレックス・ライダー』
Eichmann (2007) 『ヒトラーの審判 アイヒマン、最後の告白』
Sherlock Holmes: A Game of Shadows (2011) 『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』
The Hobbit: The Desolation of Smaug (2013)  『ボビット 竜に奪われた王国』
The Look of Love (2013)  『Mr.スキャンダル』
The Hobbit: The Battle of the Five Armies (2014)  『ボビット 決戦のゆくえ』
The Man Who Knew Infinity (2015)  『奇蹟がくれた数式』

 役者として活躍するかたわら、2003年には映画 Bright Young Things で監督を務めた。作家としても新聞や雑誌に多くの記事を寄稿し、長編小説や自伝も発表している。主な著作は、

Paperweight (1992) 寄稿記事等を集めたもの
The Liar (1992) 長編小説
The Hippopotamos (1994) 長編小説
Making History (1997) 長編小説
Moab is My Washpot (1997) 自伝
The Stars' Tennis Balls (2000) 長編小説
Revenge: A Novel (2002) 長編小説
Rescuing the Spectacled Bear (2002)
 BBCの企画で、くまのパディントンのルーツをたどって南米ペルーに行き、絶滅の危機に瀕しているメガネグマを追ったドキュメンタリー。
The Fry Chronicle (2010) 自伝
More Fool Me (2014) 自伝
Mythos: A Retelling of the Myths of Ancient Greece (2017)
 ギリシア神話を現代の読者にも分かりやすく書き直したもの
Heroes: The myths of the Ancient Greek heroes retold (2018)



Fuchs, Jason  ジェイソン・フックス 1986.3.5-


 アメリカの俳優/脚本家。Hulu製作による新作テレビドラマ『銀河ヒッチハイク・ガイド』の脚本に携わっている。
 子供の頃から俳優として仕事をするかたわら、脚本の執筆も手がけてきた。映画『アイス・エイジ パイレーツ大冒険』(2012年)の脚本家の一人であり、また映画『ワンダーウーマン』(2017年)でもストーリー担当の一人としてもクレジットされている。

 

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