関連人物一覧 -H-
Harker, Susannah スザンナ・ハーカー Hartnell, William ウィリアム・ハートネル Hawking, Stephen スティーヴン・ホーキング Hess, Nigel ナイジェル・ヘス Horgan, John ジョン・ホーガン
Harker, Susannah スザンナ・ハーカー 1965.4.26-
イギリスの女優。アダムスが書いた『ドクター・フー』の幻のエピソード、'Shada' が2002年にオーディオ・ドラマ化されることになった時に、声優としてクレア役を務めた。監督のニコラス・ペグいわく、クレア役は『銀河ヒッチハイク・ガイド』におけるトリリアン同様、どうにも印象の薄い役柄だっただけに、逆に役に力強さを与えることのできる女優に演じてもらいたかったのだとか。
ロンドン生まれ。テレビ・ドラマを中心に活躍しており、中でも1995年製作のBBCのテレビ・ドラマ、『高慢と偏見』のジェーン・ベネット役で有名。『サバイビング・ピカソ』(1996年)、『インティマシー/親密』(2000年)といった映画にも出演している。
Hartnell, William ウィリアム・ハートネル 1908.1.8-1975.4.23
イギリスの俳優。1963年から1966年にかけて、テレビ・ドラマ『ドクター・フー』の初代ドクターを務めた。アダムスは、1999年にラジオ番組のインタビューで「一番好きなドクターは?」と訊かれ、実際に一緒に働いていたトム・ベイカーと並んで、ハートネルの名前を挙げている。
ハートネルは、ロンドン生まれ。劇団の裏方として働くうち、次第に役者として舞台に上がるようになり、イギリス各地やカナダでの公演ツアーにも回った。いくつものテレビ・ドラマや映画で主演を務めたが、それでもやはりやはり多くの人の記憶に残っているのは初代ドクターとしての姿のようだ。
なお、1996年にはハートネルの孫で女優の Jessica Carney が、彼の伝記 Who's There? :
The Life and Career of William Hartnell を出版している。
ハートネルの主な出演映画は以下の通り。
Murder in Reverse (1945) 『よみがえった殺人』
Yangtse Incident: The Story of H.M.S. Amethyst (1957) 『揚子江死の脱出』
The Mouse That Roared (1959) 『ピーター・セラーズのマ☆ウ☆ス』
Heavens Above! (1963) 『ヘブンズ・アバーブ』
This Sporting Life (1963) 『孤独の報酬』
Hawking, Stephen スティーヴン・ホーキング 1942.1.8-
イギリスの理論物理学者。ケンブリッジ大学の大学院に在学していた頃に発症した脳萎縮性側索硬化症のため、車椅子生活を余儀なくされている。著書がベストセラーになったことで、日本での知名度も高い。現在ケンブリッジ大学教授。
そのホーキング博士は、実はSFが好きで、『銀河ヒッチハイク・ガイド』のファンでもあるらしい。その証拠(?)に、2003年にイギリスのBBCが行った愛読書アンケート、The Big Read で『銀河ヒッチハイク・ガイド』のヴィデオ・クリップが作成された際には、自らディープ・ソートの声を担当して、番組のホスト役でありキャスティングにもかかわっていた
Sanjeev Bhaska をいたく感激させたとか。
主な著作は以下の通り。
A Brief History of Time (1988) 『ホーキング、宇宙を語る−ビッグバンからブラックホールまで』 早川書房 1989年
Stephen Hawking's a Brief History of Time (1992) 『「ホーキング、宇宙を語る」ガイドブック』 早川書房 1992年
The Nature of Space and Time (1996) 『ホーキングとペンローズが語る時空の本質−ブラックホールから量子宇宙論へ』 早川書房 1997年 ロジャー・ペンローズとの共著
The Universe in a Nutshell (2001) 『ホーキング、未来を語る』 アーティストハウス 2001年
A Briefer History of Time (2005) 『ホーキング、宇宙のすべてを語る』 ランダムハウス講談社 2005年 レナード・ムロディナウとの共著
George's Secret Key to the Universe (2007) 『宇宙への秘密の鍵』 岩崎書店 2008年 ルーシー・ホーキングとの共著
イギリスの作曲家・指揮者。ケンブリッジ大学在学中はフットライツで音楽監督を務め、同時期に在学していたアダムスとはフットライツの活動を通じての知り合いだった。1973年2月8日に開催されたフットライツのスモーカーで、アダムスが自作の曲を披露するのを聴いた時のことを振り返って、ヘスは「アダムスは音楽よりも作詞のほうを重視していた」と語っている(Hitchhiker,
p. 36)。アダムスが出演するスケッチに、ヘスが音楽を提供したこともあった。
大学を卒業後、なかなか仕事が見つからなかったヘスは、同じような状況に陥っていたフットライツ出身仲間たちと、ロンドン・キルバーンの
Fordwych Road にある広いフラットで同居していたことがあり、アダムスもその一人だった。幸い、後にはアダムスもヘスもそれぞれの道で成功を掴んだ訳だが、1978年12月25日にBBCラジオ4で放送された、アダムスとジョン・ロイド製作のクリスマス特別番組「ブラック・シンデレラ2」の音楽は、ヘスが担当している。
ヘスはこれまでに数多くの舞台やテレビの音楽を手掛けているが、日本で一番よく知られているのは映画『ラヴェンダーの咲く庭で』のサウンドトラックだろうか。映画の中でヴァイオリニストのジョシュア・ベルがソロを演奏した「ヴァイオリンと管弦楽のためのファンタジー」は、フィギュア・スケーターの浅田真央が使用したこともある。
アメリカのフリーライター。コロンビア大学で英文学を学んだ後、同大学院でジャーナリズムを専攻する。1986年から1997年まで『サイエンティフィック・アメリカン』誌(日本版は『日経サイエンス』)のシニアライターを務めるかたわら、『ニューヨーク・タイムズ』や『ニュースウィーク』など、さまざまな新聞・雑誌に科学に関する記事を提供した。
1996年に発表された彼の最初の著作『科学の終焉』は、雑誌記者として最先端の科学者たちをインタビューした結果を、ホーガン流にまとめたものである。科学がすべての謎を解決する日は来るのだろうか? そのような最終理論がもし見つかったとすれば、それは科学の終わりを意味するのか? だとしたら、真理の追求者たる科学者は、今度は何を目的とすればいいのだろう? これらの疑問に対して、「客観性をよそおうジャーナリストの仮面を脱ぎ捨て、公然と批判し、議論し、個人的な見解に充ちみちた本を書く決意を固めた」(p.
18)。
この本でホーガンが槍玉にあげるのは、宇宙論や物理学のみならず哲学や社会科学の分野にも及ぶ。勿論、進化生物学も例外ではなく、リチャード・ドーキンスについてのホーガンの描写など、ドーキンス嫌いの人が読めば溜飲を下げること間違いない。
が、その一方で、この本には『銀河ヒッチハイク・ガイド』からの引用もある。「物理学の終焉」と題された章の中で、素粒子物理学者のスティーブン・ワインバーグの著作『最終理論の夢』について、
「宇宙が解ってくればくるほど、それはまた、意味のないものに思われてくる」と。この言葉が「ずっと彼の頭から離れなかった」が、ワインバーグは後ずさりすることはしなかった。それどころか、彼はこの言葉に磨きをかけた。「私たちが基本的な物理学の諸原理を、より多く、次々と発見していくにつれて、それらの原理はますます私たちと関係が少ないものになっていくように思われる」。ワインバーグは、私たちがなぜ? と問うすべてのものは、帰するところ、一つの理由に収まるだろうと考えているようだった。ワインバーグのこうした最終理論についてのビジョンは、ダグラス・アダムスの『銀河へのヒッチハイク案内』(The Hitchhiker's Guide to the Galaxy)を思い起こさせた。1980年に出版されたこのSFの喜劇では、科学者たちはついに宇宙の謎に対する答えを発見したのだ。そして、その答えは……42だった(アダムスは、公然と文学的流儀で科学哲学を実践していたのだ)。(p. 114)
ホーガンは、アダムスとドーキンスの個人的親交については、まったく知らなかったのだろうか。それとも知っていたけれどそんなことは歯牙にもかけなかっただけなのか。
なお、確かにアメリカでの小説版『銀河ヒッチハイク・ガイド』の出版は1980年だったが、こういう時は1979年と書いてもらいたいものだ、というのが私の「個人的見解」である。
ホーガンの主な著作は以下の通り。
The End of Science: Facing the Limits of Science in the Twilight of the Scientific Age (1996) 『科学の終焉』 徳間書店 1997年
The Undiscovered Mind: How the Human Brain Defies Replication, Medication, and Explanation (1999) 『続・科学の終焉−未知なる心』 徳間書店 2000年
Rational Mysticism: Dispatches from the Border Between Science and Spirituality (2003) 『科学を捨て、神秘へと向かう理性』 徳間書店 2004年