『銀河ヒッチハイク・ガイド』は、現在までに30以上の言語に翻訳されている。以下、翻訳語と翻訳タイトルのはっきりと分かっているものを挙げると、
日本語
『銀河ヒッチハイク・ガイド』（風見潤訳・新潮文庫）
『宇宙の果てのレストラン』（風見潤訳・新潮文庫）
『宇宙クリケット大戦争』（風見潤訳・新潮文庫）『銀河ヒッチハイク・ガイド』（安原和見訳・河出文庫）
『宇宙の果てのレストラン』（安原和見訳・河出文庫）
『宇宙クリケット大戦争』（安原和見訳・河出文庫）
『さようなら、いままで魚をありがとう』（安原和見訳・河出文庫）
『ほとんど無害』（安原和見訳・河出文庫）ドイツ語
Per Anhalter durch die Galaxis.
Das Restaurant am Ende des Universums.
Das Leben, das Universum und der ganze Rest.
Macht's gut, und danke fur den Fisch.
Einmal Repert Und Zuruck (Mostly Harmless).フランス語
Le Guide du routard galactique.
Le Dernier Restaurant avant la Fin du Monde.
La Vie, l'Univers et le Reste.
Salut! Et Encore Merci pour le Poisson!
Globalement Inoffensiveイタリア語
Guida galattica per gli autostoppisti.
スペイン語
Guia del autoestopista gal㌘tico.
スウェーデン語
Liftarens guide till galaxen.
Restaurangen vid slutet av universum.
Livet, universum och allting.
Ajoss och tack for fisken.
I stort sett menlos.
ウクライナ語
エストニア語
オランダ語
ギリシャ語
クロアチア語
スロヴェニア語
チェコ語
デンマーク語
ノルウェー語
ハンガリー語
ブルガリア語
フィンランド語
ヘブライ語
ポーランド語
ポルトガル語
ロシア語
英語圏以外では、ドイツや北欧諸国で特に人気が高いようだ。特にドイツでは、1981年に世界中のどこよりも早く小説『銀河ヒッチハイク・ガイド』が翻訳され、その後も『銀河ヒッチハイク・ガイド』シリーズやダーク・ジェントリー・シリーズの翻訳のみならず、ドイツ語のオリジナル・ラジオ・ドラマが製作され、ニール・ゲイマンの書いた関連本まで翻訳されている。また、2004年にドイツのテレビ放送局ZDFが行った愛読書アンケートでは、ドイツ語訳『銀河ヒッチハイク・ガイド』は第39位に選出された。
ちなみにフィンランドでは、フィンランド語のラジオ・ドラマが放送されたらしい。
フランスでも、1995年にフランス語版のラジオ・ドラマが製作され、それなりに人気があることが伺えるが、1982年にJean
Bonnefoy によってフランス語に訳された小説を見ると、不思議なことになぜか登場人物の名前が勝手に変更されている。
アーサー・デント（Arthur Dent）
Arthur Accroc
フォード・プリーフェクト（Ford Prefect）
Ford Escot
ザフォド・ビーブルブロックス（Zaphod Beeblebrox）
Zappy Bibicy
スラーティパートファースト（Slartibartfast）
Saloprilopette
フランス語以外の翻訳で、私の確認できた範囲（ドイツ語、イタリア語、スペイン語、スウェーデン語）ではこのような変更は行われていない。敢えて言えば、英語では「ゼイフォード」と発音されているZaphod
が、風見潤訳の日本語で「ザフォド」と表記されたくらいか。
そのフランス語訳も、映画公開を機に2005年に出版された新しい版では、名前はすべて原作通りに直されている。と言っても、日本で映画公開を機に安原和見による新訳が出て「ゼイフォード」表記になったのと違い、訳者は同じ
Jean Bonnefoy、訳文もざっと見た限りでは同じで、ただ固有名詞だけが変更されている。また、この版にはロビー・スタンプが
Film Tie-in Edition のペーパーバックに寄せた「あとがき」のフランス語訳も付いている（Nicolas
Botti 訳）が、同じ Film Tie-in Edition のペーパーバックにあったキャスト・スタッフへのインタビューのほうは付いていない。