2005年11月9日、イギリスの新聞、ガーディアン紙が運営するブログのテクノロジー・コーナーにて、1932年以降に英語で書かれたベスト・テクノおたく小説(geek novel)が発表された。これは、あらかじめ選出された30作品についてネット・リサーチ会社 Survey Monkey でアンケートを募り、その結果をまとめたものだが、その前に候補に挙がった30作品は以下の通り(タイトルのアルファベット順)。
American Gods, Neil Gaiman
『アメリカン・ゴッズ』 ニール・ゲイマン
Brave New World, Aldous Huxley
『素晴らしき新世界』 オールダス・ハクスリー
The Colour of Magic, Terry Pratchett
『ディスクワールド騒動記1』 テリー・プラチェット
Consider Phlebas, Iain M Banks
未訳 イアン・M・バンクス
Cryptonomicon, Neal Stephenson
『クリプトノミコン』 ニール・スティーブンスン
Cloud Atlas, David Mitchell
未訳 デイヴィッド・ミッチェル
The Diamond Age, Neal Stephenson
『ダイヤモンド・エイジ』 ニール・スティーブンスン
The Dispossessed, Ursula K Le Guin
『所有せざる人々』 アーシュラ・K・ル=グィン
Do Androids Dream of Electric Sheep?, Philip Dick
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 フィリップ・K・ディック
Dune, Frank Herbert
『デューン砂の惑星』 フランク・ハーバート
Foundation, Isaac Asimov
『ファウンデーション』 アイザック・アシモフ
Giles Goat-Boy, John Barth
『やぎ少年ジャイルズ』 ジョン・バース
Gravity's Rainbow, Thomas Pynchon
『重力の虹』 トマス・ピンチョン
The HitchHiker's Guide to the Galaxy, Douglas Adams
『銀河ヒッチハイク・ガイド』 ダグラス・アダムス
I, Robot, Isaac Asimov
『我はロボット』 アイザック・アシモフ
The Illuminatus! Trilogy, Robert Shea and Robert Anton Wilson
『イルミナティ1〜3』(『ピラミッドからのぞく目』『黄金の林檎』『リヴァイアサン襲来』) ロバート・シェイ&ロバート・アントン・ウィルソン
The Left Hand of Darkness, Ursula K Le Guin
『闇の左手』 アーシュラ・K・ル=グウィン
The Man in the High Castle, Philip K Dick
『高い城の男』 フィリップ・K・ディック
Microserfs, Douglas Coupland
『マイクロサーフス』 ダグラス・クープランド
Neuromancer, William Gibson
『ニューロマンサー』 ウィリアム・ギブスン
Nineteen Eighty-Four, George Orwell
『1984年』 ジョージ・オーウェル
Orlando, Virgina Woolf
『オーランドー』 ヴァージニア・ウルフ
The Shockwave Rider, John Brunner
『衝撃波を乗り切れ』 ジョン・ブラナー
Snow Crash, Neal Stephenson
『スノウ・クラッシュ』 ニール・スティーブンスン
Stand on Zanzibar, John Brunner
未訳 ジョン・ブラナー
Stranger in a Strange Land, Robert Heinlein
『異星の客』 ロバート・A・ハインライン
Trouble with lichen, John Wyndham
『地衣騒動』 ジョン・ウィンダム
UBIK, Philip Dick
『ユービック』 フィリップ・K・ディック
Watchmen, Alan Moore & Dave Gibbons
『ウォッチメン』 アラン・ムーア&デイブ・ギボンズ
Woman on the Edge of Time, Marge Piercy
『時を飛翔する女』 マージ・ピアシー
アンケートの解答者は、上記30作品についてそれぞれに、「大変良い」(Yes, it's great)、「読んでない/どうでもいい」(Not read/don't care)、「これはひどい」(No, it's terrible)の3つから選んでいく。そして、2005年11月9日の時点で公表された結果(有効解答数132票)がこちら。
1. The HitchHiker's Guide to the Galaxy, Douglas Adams 85% (102)
『銀河ヒッチハイク・ガイド』 ダグラス・アダムス
2. Nineteen Eighty-Four, George Orwell 79% (92)
『1984年』 ジョージ・オーウェル
3. Brave New World, Aldous Huxley 69% (77)
『素晴らしき新世界』 オールダス・ハクスリー
4. Do Androids Dream of Electric Sheep?, Philip Dick 64% (67)
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 フィリップ・K・ディック
5. Neuromancer, William Gibson 59% (66)
『ニューロマンサー』 ウィリアム・ギブスン
6. Dune, Frank Herbert 53% (54)
『デューン砂の惑星』 フランク・ハーバート
7. I, Robot, Isaac Asimov 52% (54)
『我はロボット』 アイザック・アシモフ
8. Foundation, Isaac Asimov 47% (47)
『ファウンデーション』 アイザック・アシモフ
9. The Colour of Magic, Terry Pratchett 46% (46)
『ディスクワールド騒動記1』 テリー・プラチェット
10. Microserfs, Douglas Coupland 43% (44)
『マイクロサーフス』 ダグラス・クープランド
11. Snow Crash, Neal Stephenson 37% (37)
『スノウ・クラッシュ』 ニール・スティーブンスン
12. Watchmen, Alan Moore & Dave Gibbons 38% (37)
『ウォッチメン』 アラン・ムーア&デイブ・ギボンズ
13. Cryptonomicon, Neal Stephenson 36% (36)
『クリプトノミコン』 ニール・スティーブンスン
14. Consider Phlebas, Iain M Banks 34% (33)
未訳 イアン・M・バンクス
15. Stranger in a Strange Land, Robert Heinlein 33% (33)
『異星の客』 ロバート・A・ハインライン
16. The Man in the High Castle, Philip K Dick 34% (32)
『高い城の男』 フィリップ・K・ディック
17. American Gods, Neil Gaiman 31% (29)
『アメリカン・ゴッド』 ニール・ゲイマン
18. The Diamond Age, Neal Stephenson 27% (27)
『ダイヤモンド・エイジ』 ニール・スティーブンスン
19. The Illuminatus! Trilogy, Robert Shea and Robert Anton Wilson 23% (21)
未訳
20. Trouble with lichen, John Wyndham 21% (19)
『地衣騒動』 ジョン・ウィンダム
投票数が投票数だけにちょっとした遊びの域を出ない調査だが、それでも1位となると嬉しいものだ。