「25日、最初の日」
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1917年十月革命の最初の日(ロシア歴では25日)を描いた作品。タイトルは、マヤコフスキーの詩からつけられた。 |
「ケルジェネツの戦い」
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988年、キエフ公国のウラジーミル聖公は、辺境民族と戦って東スラブの国家統一を成し遂げ、また黒海への出口にあたる都市、ヘルソネス(ケルジェネツ、現ヘルソン)を確保した。これをもって「国家としてのロシア」の誕生とみなすとすれば、この時ウラジーミル聖公がギリシャ正教をロシアの国教と定めたことはすなわち、「文化としてのロシア」の誕生と言えるかもしれない。 <受賞歴> |
「狐と兎」
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原作は、民俗学者ダーリ(1801-1872)が採集したロシアの民話。 <受賞歴> |
「あおさぎと鶴」
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原作はロシアの民話だが、完成された作品はまるで「チェーホフのよう」。 <受賞歴> |
「霧につつまれたハリネズミ」
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原作は、セルゲイ・コズロフの児童文学。 <受賞歴> |
「話の話」
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お乳を飲みながら、今にも眠ってしまいそうな赤ん坊の目に、オオカミの子供の姿が映る。子守唄に誘われたのだろうか。だが、人は去り、オオカミの子供だけが残される。ノルシュテインいわく、「ユネスコの出版物のなかに、水からすくいあげられた猫の写真があった。首にヒモで石を結びつけられていた。あの猫の眼は忘れられない。その眼を狼の子の眼にしたんだ」(高畑勲、p.
102) <受賞歴> |
「外套」
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原作はゴーゴリの短篇小説。
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「ロシア砂糖のCM」4本
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「ロシア砂糖」という砂糖会社のCM。ノルシュテインは、1本あたり制作費1万ドル&製作期間2ヶ月、ロゴマークとなっているライオンさえ出ていれば内容は一任、という条件を受けて製作した。 <受賞歴> |
「おやすみなさいこどもたち」のオープニングおよびエンディング
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ロシアの有名なこども番組「おやすみなさいこどもたち」のオープニングおよびエンディングのアニメーション。『外套』の製作資金稼ぎとして手がけたものの、立派な仕事をしすぎて予算超過となり、結局赤字になったとのこと。何ともノルシュテインらしいエピソードだが、こうして出来上がった作品は実に丁寧に作りこまれていて、番組本編のほうが萎縮してしまうのでは? と恐れていたら後に番組が本当に打ち切りとなってしまい、ロシアのテレビで毎週この映像を観る機会は失われてしまった。 |
連句アニメーション「冬の日」
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松尾芭蕉の連句「冬の日」を、総勢35名のアニメーターが競作したもの。その中で、ノルシュテインは発句にあたる一番最初の「狂句木枯の身は竹斎に似たるかな」という発句を担当している。 |
この他に、ノルシュテインがアニメーターとして製作に参加した作品リストはこちら。
<絵本>
ノルシュテインとコズロフ著 こじまひろこ訳 『きりのなかのはりねすみ』 東京:福音館書店 2000年
ノルシュテイン原案 こじまひろこ訳 『アオサギとツル』 東京:未知谷 2001年
ノルシュテイン構成 こじまひろこ訳 『きつねとうさぎ』 東京:福音館書店 2003年
<画文集>
ノルシュテイン著 児島宏子訳 『フラーニャと私』 東京:徳間書店 2003年
ターニャ・ウスヴァイスカヤ著 児島宏子訳 『ノルシュテイン氏の優雅な生活』 東京:ふゅーじょんぷろだくと 2003年
ノルシュテイン著 児島宏子訳 『ユーリー・ノルシュテインの仕事』 東京:ふゅーじょんぷろだくと 2003年
<解説本>
高畑勲解説 『話の話』 東京:徳間書店 アニメージュ文庫 1984年
Kitson, Clare. Yuri Norstein and Tale of Tales: An Animator's Journey. Eastleigh: John Libbey Publishing, 2005.