雑誌 SFX が選ぶ十大イギリスSF小説

 2009年6月4日、イギリスのSF映画/テレビの雑誌 SFX の公式サイトが「十大イギリスSF小説(10 Most Crucial British Science Fiction Novels)」を発表した。  

Frankenstein, Mary Shelley (1818)
 『フランケンシュタイン』 メアリー・シェリー 
The War of the Worlds, HG Wells (1898)
 『宇宙戦争』 H・G・ウェルズ
Brave New World, Aldous Huxley (1932)
 『素晴らしい新世界』 オールダス・ハクスリー
Nineteen Eighty-Four, George Orwell (1949)
 『1984年』 ジョージ・オーウェル
The Day of the Triffids, John Wyndham (1951)
 『トリフィドの日』 ジョン・ウィンダム
Crash, JG Ballard (1973)
 『クラッシュ』 J・G・バラード
The Hitchhiker's Guide To The Galaxy, Douglas Adams (1979)
 『銀河ヒッチハイク・ガイド』 ダグラス・アダムス
Consider Phlebas, Iain M Banks (1987)
 未訳 イアン・M・バンクス
Light, M John Harrison (2002)
 『ライト』 M・ジョン・ハリスン
River of Gods, Ian McDonald (2004)
 未訳 イアン・マクドナルド  

 これは読者アンケートや統計の結果などではなく、あくまで SFX のスタッフが独自に選んだ10作品である。またその選考の基準は、「矛盾するようだが、従来のSFというジャンルの定義を覆すような作品かどうか」で、「自分の好きな作品が入っていないと思われた方は、どうか当方までお知らせください」とのこと。
 なお、10作品にはそれぞれ「選ばれた理由」と、「この本が気に入った人におすすめのSF」がついている。『銀河ヒッチハイク・ガイド』の「選ばれた理由」については、  

 今ではポスト・ピンチョン的なユーモアがポピュラーカルチャーのいたるところに浸透しているため、ちょっと前まではそうではなかったことを忘れてしまいそうになる。が、1978年にダグラス・アダムスが深夜のラジオ放送で『銀河ヒッチハイク・ガイド』を世に送り出した時には、SFに知ったかぶりで英国的、かつコミカルな見解を取り入れるというアイディアは、ものすごく斬新で新鮮なものにみえた。
 とは言え、アーサー・デントとその仲間たちの冒険は、一介のカルト作品としてあっさり片付けられたとしても不思議ではなかったのだが、シリーズ最初の小説が発売からわずか三ヶ月で25万部を売り尽くしたとあっては話は別になる。確かに、アダムスは幸運だった。テリー・プラチェットが指摘した通り、『銀河ヒッチハイク・ガイド』が書かれたのは、世間にSFというものが普及し始め、SFをネタにしたギャグが通じるようになった時期だった。が、アダムスは自らの力でその幸運を掴んだのだ。『銀河ヒッチハイク・ガイド』以降、多くの者がコメディSFに挑戦してきたが、思わず声を出して笑ってしまうほどのおかしさと、意味深長にして憂いを感じさせるほどのユーモアとを混ぜ合わせることにおいては、アダムスに匹敵するほどの書き手は滅多にいない。  

 『銀河ヒッチハイク・ガイド』が気に入った人へのおすすめ作品としては、テリー・プラチェット Strata が挙げられていた。

 

DNA 先頭ページに戻る

Topに戻る